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相続マメ知識

相続税の申告期限と納付期限はいつになる?

今回の内容はvol.270「相続税の申告期限と納付期限はいつになる?」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


相続税の申告期限は、「相続の開始があったこと(亡くなったこと)を知った日の翌日から10ヶ月以内」と決められています。相続税を支払う期限(納付期限)も申告期限と同じ日です。この相続税の申告期限を過ぎてしまうと、特例が受けられなかったり無申告加算税や延滞税などのペナルティがかかったりと、納税者にとって良いことはありません。相続税の申告は常に期限を意識しながら手続きを進めていく必要があります。

相続税の申告期限と納付期限

上記の通り、相続税の申告期限と納付期限は「相続の開始の翌日から10ヶ月後」つまり、原則として「亡くなった日の10ヶ月後の同じ日」となります。ですが、いくつか例外もあります。

申告期限が土日祝日の場合

亡くなった日の10ヶ月後の日が土日祝日だった場合には、申告期限はその翌日以降の営業日(平日)となります。

死亡日と相続開始を知った日が違う場合

「戸籍上の死亡日」と「死亡を知った日」が異なる場合があります。

【例】前妻との子が、被相続人が亡くなったことをしばらくの間、後妻から教えてもらえなかったケース
・被相続人の死亡日:2022年7月1日
・後妻が死亡を知った日:2022年7月1日(同日)
・前妻の子が死亡を知った日:2022年7月10日

このようなケースでの申告期限は以下のようになります。
・後妻の申告期限:2022年5月1日
・前妻の子の申告期限:2022年5月10日

相続財産の評価基準日はあくまでも「被相続人の死亡日」となりますので、相続財産である預貯金残高や株式の価額は、「被相続人の死亡日」を基準として考えます。

死亡日が特定できない場合

孤独死などでよくあるケースですが、戸籍上の死亡日が「令和4年7月1日から10日間」や「令和4年7月ごろ死亡」、「推定令和4年7月1日死亡」などの記載になっている場合があります。この場合の相続開始日は、その戸籍上の最終日です。なお、相続税の申告期限が「相続人等が死亡を知った日の10ヶ月後の応当日」であることは変わりません。

相続人以外への遺贈の場合

相続人以外に対する遺贈があった場合、その受遺者の相続税申告期限は、自己のために当該遺贈のあったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。相続人であれば死亡を知った日から起算しますが、相続人以外の受遺者の場合、自分が財産をもらえるかどうかが死亡日時点ではわからないので、遺言の内容を知った日から起算します。

停止条件付の遺贈によって財産を取得した場合

停止条件付遺贈とは、簡単に言うと、条件を満たすことができたら財産をもらえるという内容の遺贈です。例えば、「孫が20歳になったら土地を遺贈する」という遺言を作成していた遺言者が死亡したとします。死亡時孫は18歳でした。このような停止条件付遺贈があった場合の相続税の申告期限は、条件が成就した日の翌日から10ヶ月以内となります。つまり、相続税の申告期限は、孫が20歳になった日の10ヶ月後の応当日です。

数次相続の場合

数次相続とは、一次相続の遺産分割完了前に二次相続が発生するなど、相続が相次いでいる場合を指します。例えば、父が令和4年4月1日に亡くなり、父の相続に係る遺産分割協議成立前の令和4年4月25日に母が亡くなった場合で、相続人は長男、次男とします。この場合、一次相続となる父の相続税申告の期限について、長男と次男の申告期限は、原則通り父の死亡後10ヶ月となりますが、母の申告期限は母の死亡後10ヶ月となりますので注意が必要です。

相続人が廃除された場合

相続人の廃除があった場合は、相続税の申告期限は「被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月」ではなく、「廃除の裁判の確定を知った日の翌日から10ヶ月」となります。

遺留分侵害額請求をした場合

例えば「相続人Aにすべての財産を相続させる」という遺言があったとします。相続人Aは遺言通りに相続し、相続税申告を済ませた後に、別の相続人Bから遺留分侵害額の請求がありました。この場合、相続人Bの申告期限はあくまでも被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内ですので、この場合は期限後申告となってしまいます。ですが、遺留分を侵害されている場合は期限後申告であっても延滞税や無申告加算税はかかりません。

還付を受けるための申告書の提出期限

相続時精算課税制度による贈与税申告により、納めた贈与税の一部または全部が相続税申告をすることにより戻ってくる場合、相続税の申告期限は亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月ではなく、死亡日の翌日から5年までとなります。

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最後に

10ヶ月と聞くと長いように感じる方もいると思いますが、思った以上にあっという間です。申告期限ぎりぎりではなく、早めに行動することが大切です。また期限を少しでも過ぎてしまうとデメリットがとても大きいので、期限を間違えないよう注意しましょう私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。

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