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年末の家族会議で決める相続準備|遺言・名義整理・財産目録の作り方

年末年始は家族が集まり、普段は手を付けにくい相続準備を考える絶好の機会です。しかし、「そろそろ整理したほうがいい」と頭をよぎっても、日々の忙しさに追われ、後回しになってしまう方も多いでしょう。書類の所在があいまいだったり、土地や株の名義が昔のままだったりと、「どこから手を付ければよいのか分からない」という声もよく聞かれます。

特に名古屋では相続税の申告が必要になるケースが全国平均より多く、準備不足のまま相続が発生すると、手続きや税負担の面で悩みが大きくなりがちです。時間を確保しやすい年末に整理を始めておくことで、相続発生時のトラブルや税負担を大幅に減らせるでしょう。

本記事では、年末に進めておきたい相続準備のポイントをわかりやすく解説します。財産目録の作り方や税理士に相談するタイミングも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次
年末に確認したい相続準備チェックリスト7選
名古屋の相続に多い財産の特徴と注意点
税理士に相談すべきタイミング
まとめ

年末に確認したい相続準備チェックリスト7選

新しい年を迎える前に、必要な情報や手続きの抜け漏れがないか、以下の7つのポイントをチェックしておきましょう。

相続人を確認する(戸籍・相続関係図)
財産をリスト化し、全体像を把握する
名義・権利関係を総点検する
不動産の相続税評価を確認する
生命保険の契約内容を見直す
デジタル遺品・パスワードを整理する
遺言書を作成・見直しする


7つのチェックリストを1つずつ確認することで、将来のトラブルや税負担の軽減につながります。早めの準備で、安心できる新年を迎えましょう。

相続人を確認する(戸籍・相続関係図)

相続手続きは、「誰が相続人か」を把握することから始まります。戸籍謄本や除籍謄本を取り寄せ、家族関係を整理した「相続関係図」を作成しておくことで、後の手続きがスムーズになります。離婚や再婚、養子縁組など複雑な家族関係がある場合も忘れずに確認しましょう。

財産をリスト化し、全体像を把握する

相続人を確認したら、「どのような財産が相続対象になるのか」を明らかにしていきます。預貯金や不動産、自社株、生命保険だけでなく、借入金などの負債も含めて一覧にすることで、相続税のおおよその金額や将来想定されるリスクが把握しやすくなります。

財産の内容を整理した「財産目録」の作り方は、以下の3ステップです。

相続財産をリストアップする
必要書類を集める
財産目録を作成する

裁判所のWebサイトでは財産目録のテンプレートが公開されており、預貯金や株式などの有価証券、生命保険、不動産といった財産を項目ごとに整理できる形式になっています。

エクセルや専用のテンプレートを使うと見やすく整理でき、相続発生時の手続きや判断を落ち着いて進められる土台が整うでしょう。

出典:裁判所|相続財産目録(外部リンク)

名義・権利関係を総点検する

余計な争いや相続手続きの遅れを生まないためには、早い段階で名義・権利関係を総点検し、実態とのズレをなくしておくことが重要です。

例えば、不動産が「亡くなった親の名義のまま」「共有状態のまま放置」「実際の所有者と登記名義が違う」といったケースは珍しくありません。こうした不一致があると、「誰が何を相続するのか」を判断できず、遺産分割協議が進まなくなります。さらに、2024年4月からは相続登記が義務化され、放置すればペナルティの対象となる可能性があります。

なお、2026年2月からは所有不動産記録証明制度がスタートします。所有不動産記録証明制度は、登記に記載された名義人の氏名や住所を基に、名義人が所有する不動産を全国レベルで確認できるようにするものです。これにより、「名義がどこに残っているのか分からない」「物件ごとに調べるのが大変」といった負担が軽くなり、事前整理が進めやすくなります。

不動産の相続税評価を確認する

不動産を相続対策として活用している場合は、年末のうちに、相続税評価がどのように算定されるのかをあらためて確認しておくことが重要です。

これまで不動産は、相続税評価額が市場価格より低くなりやすく、節税効果が期待できる財産とされてきました。しかし近年は、「短期間で取得した賃貸用不動産」を中心に、評価方法を見直す動きが進んでいます。特に、相続開始の直前や贈与の直前に取得した物件については、路線価などによる評価が認められず、取得価額を基に評価される方向で議論が行われています。この流れを踏まえると、「とりあえず不動産を購入すれば相続税評価が下がる」という従来の発想は、今後通用しにくくなる可能性があります。

年末のタイミングでは、短期的な節税効果だけで判断するのではなく、将来にわたって収益性や事業性を見込める資産かどうかを一度整理しておきましょう。

生命保険の契約内容を見直す

生命保険は、特定の家族に現金を確実に残せるうえ、相続税の非課税枠も活用できる、相続対策として有効な財産です。しかし、契約内容によっては、期待していた節税効果が得られないばかりか、思わぬ税負担につながる可能性もあります。

なぜなら、死亡保険金にかかる税金は、契約内容によって相続税や所得税、贈与税が課される場合があるからです。そのため、生命保険を相続対策として活かすには、契約内容が現状に合っているかを定期的に見直しておくことが大切です。

生命保険における課税関係について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】名義保険とは?相続税・贈与税の取り扱いと相続対策としての活用方法

デジタル遺品・パスワードを整理する

スマートフォンやパソコン、インターネット上の契約情報など、いわゆる「デジタル遺産」は、生前に整理しておかないと、相続後に家族が最も困りやすい分野の一つです。

デジタル遺産とは、故人が利用していたスマートフォンやパソコン本体に加え、ネット銀行・ネット証券の口座、各種オンラインサービスの契約情報、クラウド上のデータなど、目に見えない形で存在する財産や契約全般を指します。紙の通帳や契約書が残らないことも多く、本人しかIDやパスワードを把握していないケースも少なくありません。その結果、遺族に存在に気づかないまま放置され、有料サービスの利用料が引き落とされ続けたり、金融資産の把握や手続きに時間がかかったりする可能性があります。

特にネット銀行やネット証券は、ログイン情報が分からないと手続きが煩雑になり、相続人にとって大きな負担になりがちです。トラブルを防ぐためにも、年末のうちに、利用しているデジタルサービスや金融口座の一覧、ID・パスワードの管理方法を整理しておきましょう。

遺言書を作成・見直しする

遺言書は、相続時の争いや迷いを防ぎ、相続の方向性を家族に明確に示すための重要なツールです。まだ作成していない場合は、年末のタイミングで一度検討しておきましょう。すでに遺言書がある場合も、家族構成や財産内容が変わっていないか、現在の状況に合っているかを見直しておくことが大切です。

名古屋の相続に多い財産の特徴と注意点

名古屋では、住環境や都市の地価水準、事業構造の影響もあり、相続で扱われる財産の構成や評価、注意すべきポイントがあります。

実際に、名古屋では相続税の課税割合が全国平均より高く、全国の2023年度相続税課税割合(令和5年分)は9.9%であるのに対し、愛知県(名古屋国税局管内を含む)は12.5%とやや高めです。課税額も増加傾向にあり、亡くなった方1人当たりの相続税額は前年の1,444万円から1,644万円へと上昇しています。

名古屋では相続税が現実的に発生するケースが多いため、財産の整理や納税資金の確保が重要になります。ここでは、名古屋の相続でよく見られる財産の傾向と、それに伴う相続上の注意点を確認しておきましょう。

遺産相続の平均額や全国・愛知県の事情について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】【最新版】遺産相続の平均額はいくら?愛知県の相続事情と全国平均を解説

出典:国税庁|令和5年分相続税の申告実績の概要(外部リンク)
出典:名古屋国税局|令和5年分相続税の申告事績の概要(外部リンク)

土地比率が高く、相続税評価が高く出やすい

名古屋では、相続財産に占める土地の割合が高く、財産全体の評価額を押し上げる傾向があります。特に都市部の中心市街地や駅周辺の宅地は、固定資産税評価額よりも相続税評価額が高くなるケースも珍しくありません。なぜなら、固定資産税評価額が実勢価格の7割程度に対し、相続税評価額は約8割を目安に設定されているからです。

そのため、土地を多く所有している場合は、評価方法を正しく把握し、小規模宅地等の特例をはじめとする土地評価額の減額制度を最大限活用できるかを確認しておくことが大切です。売却が難しい不動産は、相続税を支払う上で大きな課題になるため、あらかじめ納税資金や分割方法を検討しておきましょう。

土地の相続税評価額について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】相続税の土地評価方法とは!活用できるWebサイト5選

土地の権利関係が複雑化しやすい

名古屋では、古くから都市部の地主が土地を貸し付け、安定した収益源とする経済構造が根付いていることから、借地権や底地を相続財産として持つ家庭も少なくありません。借地や底地が相続財産に含まれると、一般的な「所有権のみの土地」と比べて、評価や分割が複雑になりやすいのが特徴です。なぜなら、以下のように土地に複数の権利が重なって存在しているからです。

借地:建物を建てる目的で地主から借りている土地
底地:借地権付き建物が建っている地主の土地

借地人が土地に家を建てても、土地の所有権は地主に残るため、借地人は賃借人、地主は賃貸人という関係が続きます。そのため、土地を多く所有していたり、借地・底地が絡んだりする場合は、事前に契約内容や権利関係を整理し、必要に応じて税理士や司法書士に相談しておくことが重要です。

なお、借地権の割合に応じた相続税評価額や具体的な計算方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】借地権割合の相続税評価額の調べ方|計算方法やトラブル例を解説

中小企業が多く自社株評価が高額化しやすい

愛知県は、県内企業の約99.7%を中小企業が占める地域です。名古屋を中心に製造業や自動車関連の企業が多く立地しているため、経営者自身が自社株(未上場株式)を大量に保有しているケースも珍しくありません。

中小企業オーナーの相続が一般個人の相続と大きく異なるのは、この「自社株」の存在です。自社株は現金や不動産と違って価値が明確ではなく、会社の業績や財務状況・将来性によって評価額が大きく変動する特殊な資産です。そのため、評価額が高くなるほど以下のような問題が起きやすくなります。

相続税の納税資金を確保しにくい
株式を複数の相続人で分けると経営権が分散し、会社運営が不安定になる
会社が自己株式として買い取ると、会社の資金流出につながる など

リスクを抑えるには、役員退職金の支給による純資産の圧縮や持株会社の設立など、法人税と相続税の両面を踏まえた対策が必要です。ただし、会社法・法人税法・相続税法が同時に絡む領域であるため、一体的に支援できる専門家を選ぶことが、円滑な事業承継において重要ポイントとなります。

相続税のクロスティでは、法人税×相続税の両面をふまえた最適な事業承継対策をサポートしています。事業承継の進め方に迷っている方は、お気軽にご相談ください。

税理士に相談すべきタイミング

相続準備は、自身で進めることも可能です。ただし、以下のような場合は、早めに税理士へ相談しておくことで、後の修正や手戻りを防ぎやすくなります。

複雑な不動産評価や自社株評価があるとき
名義整理・書類整理に不安がある
相続税の概算を把握したいとき

年末の総点検として一度専門家の視点を入れておくことで、評価や手続きの方向性が整理され、将来的な相続税の見通しや準備の優先順位も明確になります。自分で進められる部分と専門的な判断が必要な部分を切り分ける意味でも、状況に応じて税理士への相談を検討してみるとよいでしょう。

まとめ

相続準備は、すべてを一度に整えるのではなく、できるところから着手する姿勢が重要です。年末という区切りの時期に財産や家族関係をあらためて整理しておくことで、相続発生後の税務や手続きが進めやすくなり、家族間の認識のズレも防ぎやすくなります。小さな準備の積み重ねにより、将来の負担を抑え、安心して新年を迎えるための確かな土台となるでしょう。

最後に

相続税の申告手続きは、相続税のクロスティにお任せください

私たち、相続税のクロスティは、税理士法人の相続税を専門とする事業部から発足し、母体である名古屋総合税理士法人は創業以来50年以上、愛知県名古屋市にて東海エリアを中心に相続税専門の税理士として、皆さまの相続手続きをお手伝いしてまいりました。

相続税は税理士にとっても特殊な分野の税目です。相続税の高度な知識だけでなく、民法や都市計画法など幅広い知識が必要な他、年月をかけ培った経験やノウハウが大変重要になる分野です。税額を安くする制度は多数ありますが、その選び方ひとつで大きくお客様の納税負担は変わります。
故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでもお守りすべく、私たち相続税のクロスティは各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携し、お客様におすすめの制度と対策をご提案させていただいております。私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。「相続の仕組みを知りたい」「相続税申告が必要かわからない」「まずは見積りだけほしい」など、まずはどんなことでもお気軽にご相談ください。ぜひ、お会いできる日を楽しみにしております。

初回の無料相談は「ご来社による相談」「オンラインツールを使った相談」が可能です。名古屋に限らず日本全国の相続のご相談に対応いたします。
ご来社いただく場合、本社(名古屋市中区栄)または池下駅前本部(名古屋市千種区池下)のいずれかにてご対応させていただきます。
電話でのお問い合わせは24時間受け付けております。ぜひお気軽にご相談ください。

「個別説明会」開催のご案内 相続のことは実績と経験が豊富な相続税専門の税理士にご相談を。

運営:名古屋総合税理士法人
(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)





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監修者:細江 貴之

名古屋総合税理士法人 代表税理士 / 行政書士 / 宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士

監修者プロフィール:
相続税に関するセミナー講師を年間100回程度務めるほか、大手信託銀行・不動産管理会社等の税務顧問や、日経新聞社講師、南山大学非常勤講師を務めている。
現在代表を務める名古屋総合税理士法人は、資産家の生前節税対策・法人化節税を得意とし、累計 1,000 件を超える名古屋最大級の相続税申告実績を誇り、相続税相談についての面談数は年間 500 件を超えるほか、数多くの不動産オーナーの顧問税理士を務めている。
【主な活動実績】
・著書「知識ゼロからの相続の教科書」は相続税/贈与税カテゴリーにて、出版週で第1位を獲得
・プロフェッショナルな会計ファームに授与される「Best Professional Firm」を3年連続で受賞
・書籍「相続に強い頼れる士業・専門家50選」に選出
・南山大学の非常勤講師


本記事のよくある質問

Q. 所有不動産記録証明制度とは?
A. 登記に記載された名義人の氏名や住所を基に、名義人が所有する不動産を全国レベルで確認できるようにするものです。

Q. 年末に行うべき「相続準備」にはどのようなものがありますか?
A. 主に「相続人の確認(戸籍・関係図)」「財産目録の作成」「不動産や株の名義確認」「不動産評価の確認」「生命保険の見直し」「デジタル遺品の整理」「遺言書の作成・見直し」の7項目が挙げられます。年末にこれらを総点検することで、将来のトラブルや税負担の軽減につながります。

Q. 相続における「デジタル遺産(デジタル遺品)」とは何ですか?
A. 故人が利用していたスマートフォンやPCだけでなく、ネット銀行・ネット証券の口座、クラウド上のデータ、サブスクリプション契約など、目に見えない形式の財産や契約のことです。通帳などの物理的な形跡が残りにくいため、IDやパスワードを生前に整理しておかないと、相続手続きの難航や無駄な支払いの継続につながるリスクがあります。

Q. 名古屋エリアにおける相続財産にはどのような特徴がありますか?
A. 名古屋は相続財産に占める「土地」の割合が高く、借地権や底地など権利関係が複雑なケースが多いのが特徴です。また、中小企業が多いため、経営者の場合は「自社株(未上場株式)」の評価額が高額になりやすく、納税資金の確保や事業承継対策が重要となる傾向があります。

Q. 不動産を購入すれば必ず相続税対策になりますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。かつては市場価格と相続税評価額の差を利用した節税が一般的でしたが、近年は「短期間で取得した賃貸用不動産」などの評価方法が見直されています。取得価額ベースで評価されるケースもあるため、単なる節税目的ではなく、将来の収益性も含めた慎重な判断が必要です。

Q. 中小企業オーナーが注意すべき「自社株」の相続リスクとは?
A. 自社株は現金と異なり、会社の業績によって評価額が大きく変動するため、想定以上に相続税が高額になり「納税資金が不足する」リスクがあります。また、株式が複数の相続人に分散されると会社の意思決定が困難になる恐れがあるため、生前の株価対策や遺言による承継先の指定が重要です。


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