ひとり終活に必要な物とは?税理士が不安を解決!
今回の内容はvol.274「ひとり終活に必要な物とは?税理士が不安を解決!」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
近年「終活」をする人が増えてきています。終活をすべき人は配偶者や子どもがいる方だけとは限らず、万一の時に遠い親戚やお世話になった知人などに頼る可能性があるおひとりさまにとっても、終活は大変重要なものです。おひとりさまが終活をする際に検討するといいポイントや注意点を解説します。
ひとり終活の始め方
かつては3世代で暮らすというのが当たり前でしたが、近年はライフスタイルの変化などによって夫婦のみや夫婦と未婚の子どもだけの世帯などの「核家族」が主流になっています。将来的には、核家族の割合は減少し単独世帯の割合が増えると予想されていて、おひとりさまになる可能性は誰にでもあります。おひとりさまが突然死をすると、遺品や住宅の処分方法などの問題が発生します。遺体の引き取り先がわからないなどの問題が発生するといった事態も起こりかねませんので、終活をして自分自身が亡くなった後の準備をしておきましょう。そうすることで、周りの人に迷惑をかける心配もなく、余生を安心して過ごせるでしょう。
エンディングノートを書き始めてみる
まずは、エンディングノートを書くことをオススメします。エンディングノートとは、自分に万が一のことがあったときのために、大切な情報や伝えておきたいことをまとめるノートです。エンディングノートに記載しておくといい情報の例は以下の通りです。
● 本籍地
● 生年月日
● 家族の名前や連絡先
● 死亡時の連絡先
● 家系図
● 資産について
● 葬儀やお墓について
● 貴重品の保管場所
● 登録しているサービスがあればそのログインID、パスワード
身の回りの整理をする
自分の持ち物を見直し、長年の暮らしで所有物が増えているようであれば不用品の処分をしましょう。持ち物が減ると、亡くなった後に遺品整理をする人の手間や労力を抑えられる可能性があります。
頼れる友人を作る
信頼できる友人が身近にいることもとても大切です。困ったときに頼れる相手がいれば、いざというときも安心できますし、同じ趣味を持つ友人がいれば充実した時間を過ごすことができるでしょう。
入院が必要になったときのことを考える
高齢になると、病気やけがのリスクが高まります。十分な意思表示ができない状態となった場合、希望する医療を受けることができない可能性があります。あらかじめ治療に関する意思表示を明確にしておきましょう。医療費に関しては、日本国民は原則として公的医療保険に加入しているため医療費の自己負担分は実際かかった金額よりも抑えることができますが、入院や手術をすると少なからず自己負担が発生しますので保険に加入したり、貯蓄をしたりして備えておくと安心です。また、突然入院になるというケースもありますので、入院した時に必要なものをまとめたバッグを作っておくといいでしょう。
遺言書を書いておく
遺産分割の対象となるのは現金や有価証券だけではなく、不動産や自動車、契約している生命保険も財産にあたります。相続人がいない人の遺産は、借金や滞納中の家賃などの清算に充てられたあと、亡くなった人と親密であった人(特別縁故者)がいればその人に一部または全部が渡り、残りは国に帰属します。もし自分の財産を渡したいという人がいるのなら遺言を書いておきましょう。遺言書を書くことで、甥や姪などに財産を遺贈することもできますし、NPO法人や社団法人などに財産を遺贈することも可能です。早めに財産の使い道を決めて遺言を作成することをおススメします。
終活に関連する制度
財産の管理や死後の手続きを専門家に委託できる制度があります。
財産管理契約
判断能力が正常なうちから管理を任せる場合は「財産管理委任契約」を利用しましょう。この制度であれば、元気で十分な判断能力があるうちに希望の内容に沿って信頼できる相手に管理を任せることができます。ただし、財産管理契約では公正証書の作成も後見人の登記も行われないため、社会的信用という点では十分とは言えないかもしれません。
任意後見制度
判断能力があるうちに、任意後見人や委任する内容を公正証書による契約で定める制度を「任意後見制度」といいます。任意後見制度を利用すると、本人の判断能力が不十分になったあと、後見人に選ばれた人が代わりに様々な手続きなどします。基本的には弁護士や司法書士などが選ばれ、親族が選出されることはまずありません。
死後事務委任契約
司法書士や行政書士などの専門家に、亡くなった後の手続きを任せられる契約を「死後事務委任契約」といいます。亡くなった後に発生する以下のような事務手続きを行います。
● 役所への死亡届の提出
● 健康保険や年金の資格の抹消
● 火葬や納骨、埋葬に関する事務
● 医療機関への入院費用等の清算 など
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最後に
おひとりさまが終活をすることで、老後の生活や死後の手続きに関する不安を解消しやすくなります。遺言を作成したり、その遺産を相続した場合の相続税についてなど、気になることがある場合は相続に強い税理士に相談することをオススメします。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。
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