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相続マメ知識

家族信託とは?制度やメリットを解説

今回の内容はvol.258「家族信託とは?制度やメリットを解説」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


家族信託とは、自分の老後や介護時に備え、保有する不動産や預貯金などを信頼できる家族に託し、管理や処分を任せる財産管理の方法です。

家族信託の仕組み

家族信託は、以下に解説する「委託者」「受託者」「受益者」の3者の間で行われます。

委託者

委託者とは、財産の管理をお願いする立場の人です。財産管理する方法や処分方法などをあらかじめ決定する権限のほか、受託者の選任や解任の権利があります。

受託者

受託者とは、委託者から任されて財産管理をする人のことです。財産管理について多くの権利を有していますが、「善管注意義務」「忠実義務」「分別管理義務」などの義務を負います。

受益者

受益者とは財産管理によって発生する利益を得る人のことです。通常は委託者が受益者になりますが、受益者を家族複数人に設定することも可能です。

家族信託が注目される理由

家族信託が注目される理由は主に以下の3点です。

✓ 認知症などの病気のリスクに備えるため
✓ 任意後見制度の利用に限界を感じるため
✓ 家族信託では財産の承継に安心感を持つことができるため

家族信託の活用例

以下のような場合、家族信託が有効でしょう。

親の認知症に備えたい

親が認知症になり判断能力を失えば、不動産を売ることも預金を引き出すことも難しくなります。元気なうちに子などを受託者にして家族信託契約を結んでおくことで、もし親の判断能力の低下がみられても、子が親の生活費などを信託財産から支出できるほか、契約内容によっては信託財産を処分することも可能です。

親の居住用不動産を将来売却したい

親が将来認知症になり施設に入居するなどして、現在住んでいる不動産を売却したいというケースでも家族信託は有効です。

親族を受託者とした成年後見制度のような信託をしたい

成年後見制度では、親族以外の人が受託者となります。家族信託では原則家族を受託者にでき、報酬が発生することも防げます。

障がいのある子に財産を残したい

障がいがあって自分で財産管理できない子がいる場合、夫婦が委託者になって信頼できる親戚を受託者にしておくことで、将来的に子が受益者となるような信託を組むこともできます。

家族信託を行うメリット

① 任意後見制度に代わる柔軟な財産管理が実現できる

任意後見制度を結んだ後見人は、本人の判断能力が衰えるまで財産の管理はできませんが、家族信託であれば判断能力があるうちから本人の希望する人に財産管理を任せることが可能です。

② 親の資産管理が容易に行える

高齢な親の資産管理が容易に行えます。

③ 遺言書のような効力を持っている

家族信託であれば、委託者と受託者との契約で行うので、遺言書作成のような厳格な方式によらず、自分の死後に発生した相続について財産を承継するものを指定することができます。

④ 財産承継の順位付けができる

家族信託を利用すれば、最初に指定した受益者が亡くなった場合でもその次の受益者を誰にするか指定できます。

⑤ 倒産隔離機能がある

家族信託には、将来委託者や受託者が「信託財産に関係のない多額の債務を負った場合でも、信託財産は差し押さえられない」という倒産隔離機能があります。ですが、信託財産は受益者の「信託受益権」に形を変えているため、受益者が強制執行などを受けたら差し押さえられるので注意が必要です。

⑥ 配偶者の認知症対策に活用できる

家族信託では「自分が亡くなったら受益者は妻に変更する」などと定めておくことができます。受益者の変更にあたって遺言書や遺産分割協議書も必要なく、配偶者の生活のために財産を利用できます。

⑦ 不動産の共有問題・将来の共有相続の紛争予防に活用できる

共有者としての権利や財産的価値は平等のまま、家族信託で管理処分権限を共有者の1人に集約しておくことができます。

⑧ 二次相続が指定できる

家族信託は、二次相続を想定した相続対策にも非常に有効です。相続割合の指定等は遺言書でもできますが、遺言書でできるのは一次相続の方法についてのみです。しかし家族信託を利用すれば、例えば、Aが亡くなったらBに、Bが亡くなったらCを受益者とするという仕組みを作ることができます。これを「受益者連続信託」といいます。

家族信託のデメリット

① 成年後見制度でないとできないこともある

家族信託でも身上監護に関する内容を含めることも可能ですが、本人の法定代理人として活動する成年後見人でなければ、身上監護に必要な契約等ができない可能性があります。

② 受託者を誰にするかでもめる可能性がある

家族信託では、財産を適切に管理・処分できる、かつ信頼できる親族がいるという点が大きなポイントとなります。任された受託者の財産管理がずさんな場合、相続人の中から不満が出てトラブルになる可能性もあります。

③ 節税効果は期待できない

家族信託は節税効果があるわけではありません。受益者となった方は財産を取得したわけではないのに取得したとみなされるため、むしろ税金的には受益者の負担は大きいといってもいいでしょう。

④ 遺留分侵害額請求の対象となる可能性がある

家族信託の場合も遺留分侵害額請求の対象となることがあります。(ただし、信託の性質上、遺留分侵害にあたらないという見解もあり、議論が複雑化する部分でもあります)

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最後に

家族信託は、任意後見制度と比べて自由度が高いですが、デメリットもありますので利用には十分注意しましょう。利用する際は契約内容について家族の意思や状況を把握し、柔軟に設計する必要がありますので、利用を考えている場合は専門家に相談しましょう。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。

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(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)

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