2026年 年始の葬儀で知っておくべき手続きの流れ|日程の目安と注意点
年末年始に家族が亡くなると、悲しみや戸惑いの中で、普段以上に多くの判断や対応を迫られます。役所や火葬場の稼働状況も通常とは異なり、手続きや葬儀日程の調整に不安を感じる方も多いでしょう。
本記事では、年末年始に葬儀を行う際の流れから想定される日程、注意すべきポイントを、わかりやすく解説します。葬儀後に必要となる相続への備えについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
・年末に亡くなったら、葬儀はいつ行うのか
・2025~2026年版|役所・葬儀場・火葬場の稼働スケジュール
・家族が亡くなった直後に必要な手続き
・年末年始の葬儀だからこそ気を付けるべき5つのポイント
・年末年始の「もしも」に備える相続準備
・まとめ
年末に亡くなったら、葬儀はいつ行うのか
年末年始であっても、通常と同じように葬儀を執り行えます。しかし、通常の時期と比べて、役所や火葬場、宗教者の対応体制が限られるため、日程調整や手続きに時間がかかる可能性がある点に注意が必要です。
年末年始の葬儀は三が日を避けるのが一般的
年末年始に大切な人を亡くしても、三が日は無理に葬儀を行わず、日を改めて執り行うケースが多く見られます。三が日に葬儀が行われにくい主な理由は、以下の通りです。
✓ 火葬場が休業しており、手続きが進めにくい
✓ 帰省や正月行事と重なり、参列が難しくなる人が出やすい
✓ あわただしい時期で、心身の負担が大きくなりやすい など
形式的な決まりはありませんが、こうした事情から、いったんご遺体を安置したうえで、年明け4日以降に通夜・告別式を行う判断が多く選ばれています。
2025~2026年版|役所・葬儀場・火葬場の稼働スケジュール
名古屋市立第二斎場および八事斎場が、1月1日(元旦)と市が定める友引日を休場日としています。一方で、民間の葬儀社は年末年始も対応しているケースが多く、亡くなった後の搬送やご遺体の安置自体は通常通り行われます。また、年末年始は役所が閉庁する自治体が多いものの、夜間・休日窓口を通じて、死亡届の提出や火葬許可証の発行が可能なケースが一般的です。
ただし、火葬場が稼働していない期間は、具体的な葬儀日程を確定できません。そのため、年末年始の葬儀は、通常よりも日程調整に時間がかかりやすい点に注意が必要です。
想定される最短の葬儀日程
年内に葬儀を行えるか、年をまたぐかは以下の状況によって左右されます。
✓ 死亡日時
✓ 火葬場・斎場の空き状況
前提として、埋葬や火葬は亡くなられてからすぐに行えるわけではありません。「墓地、埋火葬等に関する法律」により、死亡または死産から24時間が経過するまでは、埋葬・火葬をしてはならないと定められています。例えば、12月29日に亡くなった場合、24時間経過後に火葬場の空きが確保できれば、年内に通夜・葬儀を行える可能性があります。一方、12月31日では、24時間規制に加えて元旦の休場が重なるため、通夜や告別式が1月4日以降になるケースも想定されます。
また、年始の火葬日程は、予約が集中しやすい時期です。1月4日前後は、休業期間中に順番待ちとなっていた予約が一斉に動き出すため、希望する時間帯が取れず、火葬日が翌日以降にずれ込むケースも珍しくありません。
なお、2026年は1月4日が友引に当たるため、施設によっては稼働しない可能性がある点にも注意が必要です。
家族が亡くなった直後に必要な手続き
家族が亡くなった直後は、気持ちの整理がつかないまま、次々と判断を求められる場面が続きます。特に年末年始は、役所や金融機関の休業により、平時と同じ感覚で手続きを進められません。まずは、年末年始であっても必ず必要となる手続きを整理しておきましょう。
死亡診断書を受け取る
死亡診断書は、死亡の事実を公的に証明する書類です。死亡診断書がなければ、以下の手続きを進められません。
✓ 火葬許可証の発行
✓ 葬儀手続き
✓ 保険金請求
✓ 各種名義変更
✓ 年金手続き など
死亡診断書は、医師のみが発行できる書類です。病院で亡くなった場合は担当医が作成し、自宅のときは搬送先の医師が作成します。一方、事故死や原因不明の死亡では、警察の検視を経て「死体検案書」として交付されます。
なお、死亡診断書を受け取れるのは、原則として配偶者や三親等以内の親族、または委任状を持つ代理人に限られます。役所に提出した死亡診断書は返却されないため、あらかじめコピーを取るか、複数枚の発行をお願いしておきましょう。
ご遺体を搬送・安置する
病院の霊安室は、長期間の安置を前提とした設備ではありません。そのため、深夜や早朝、年末年始であっても、家族が亡くなった後は、病院からご遺体を速やかに搬送し、安置場所を決める必要があります。
搬送の際、「自分たちで自宅へ連れて帰ったほうがよいのでは」と考える方もいるかもしれません。遺族が自家用車で搬送すること自体は、違法ではありません。しかし、強いショックを受けている状況での搬送は、体力的にも精神的にも大きな負担となりがちです。そのため、葬儀社や搬送専門業者に依頼するケースが一般的です。
安置場所は、自宅または葬儀社・斎場などの安置施設から選びます。自宅の場合は、仏間や布団を敷ける部屋など、落ち着いて安置できるスペースを確保します。一方、マンションなど搬入が難しかったり、近隣への配慮が必要だったりする場合は、安置施設を利用するケースも多く見られます。
なお、安置施設によっては、年末年始に面会対応を行っていない場合があります。後悔のないお別れ時間を確保するためにも、搬送先を決める際は、面会の可否や対応時間をあわせて確認しておくと安心です。
死亡届を役所に提出する
死亡診断書を受け取ったら、死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡届を市区町村役所へ提出します。死亡届は、下図のように医師が作成する死亡診断書(または死体検案書)と一体の様式になっています。

提出先は、故人の本籍地、亡くなった場所、届出人の住所地のいずれかの市区町村役所です。年末年始でも、死亡届については休日窓口で受け付けている自治体が多く、提出が受理されると火葬許可証が交付されます。
実際には、葬儀社が遺族に代わって死亡届の提出や火葬許可証の取得を行ってくれるケースも少なくありません。「何から手を付ければよいかわからない」状況では、無理せず任せる判断をおすすめします。ただし、記載内容に不備があると、後日あらためて役所へ出向く必要が生じます。年末年始は開庁日が限られるため、氏名や生年月日などの基本事項は、提出前に一度落ち着いて確認しておきましょう。
また、住所地の役所で死亡届を提出すると、国民健康保険や国民年金、介護保険に関する手続きについても案内されることがあります。提出期限が定められているものも多いため、対応可能な手続きは、その日のうちに済ませておくと後日の負担を減らせるでしょう。
亡くなった後に必要な各種届出や期限について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】亡くなった後に必要な届けや手続き
出典:厚生労働省|戸籍届書の標準様式の一部改正について(外部リンク)
葬儀の準備をする
葬儀の準備は、葬儀社を決めることから始まります。一般的には、搬送や安置を依頼した葬儀社に、そのまま葬儀の施行まで任せるケースが多く見られます。葬儀社が決まっていない場合は、病院から紹介を受けるか、自身で早めに探して連絡を取りましょう。
葬儀社が決まったら担当者と打ち合わせを行い、葬儀の日時や場所、形式を決定します。日程は、火葬場や斎場の空き状況、菩提寺の都合、参列者の予定などを踏まえて調整するため、死亡後1〜3日以内に行われるケースが一般的です。
葬儀費用については、法律上の支払い義務者は定められていません。香典は喪主が受け取り、葬儀費用に充てられるケースが多く見られます。残額が生じた場合は、親族間で取り扱いを話し合います。現金の管理は、後のトラブルを防ぐためにも、香典帳や芳名帳、領収書などしっかり確認しておきましょう。
葬式費用や香典の取り扱いについて振り返りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】葬式費用は誰が支払うの?葬式費用と相続の関係
相続手続きを進める
相続手続きは、期限が決まっているものも多いため、早めに取り組むことが重要です。まずは、以下の3点から確認しましょう。
✓ 誰が相続人になるのか
✓ 遺言書が残されているか
✓ どのような財産があるのか など
相続人は、亡くなった方の戸籍をさかのぼって調査します。遺言書があれば原則としてその内容に従い、なければ相続人全員で遺産分割協議を行います。協議がまとまったら「遺産分割協議書」として書面に残すと、名義変更や手続きがスムーズになります。
あわせて、相続財産の調査も早めに進めましょう。預貯金や不動産、保険証券や有価証券、借入金の有無まで、できるだけ正確に把握することが大切です。
また、相続には税務手続きも伴います。亡くなった年の所得については、相続人が代わって行う「準確定申告」が必要です。相続税が発生する場合は、10か月以内に申告・納税を完了させる必要があります。期限がある手続きを後回しにすると、ペナルティが課せられる可能性もあるため注意しましょう。
戸籍謄本の取得方法について知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】相続手続きに戸籍謄本はなぜ必要?集め方や種類、有効期限などを解説
年末年始の葬儀だからこそ気を付けるべき5つのポイント
年末年始に意識しておきたいポイントは、以下の5つです。
● 親族や菩提寺には早めに連絡する
● 参列者の移動手段や宿泊先に配慮する
● 金融機関の休業前に必要な現金をまとめて用意する
● 安置期間延長による費用増加を考慮する
● 深夜・休日対応の費用がかかる可能性を確認しておく
年末年始は、交通機関や宿泊施設の混雑が避けられません。遠方の親族が、日程の都合ではなく、物理的に移動できないケースも生じます。参列できない事情が生じやすい時期だからこそ、早めに連絡をし、無理を前提にしない案内が、後の人間関係にも影響します。
また、年末年始は金融機関が休業に入り、窓口での手続きができません。事前に必要になりそうな金額を把握し、余裕をもって現金を準備しておきましょう。
年末年始の「もしも」に備える相続準備
年末年始に相続の話題を持ち出すことに、抵抗を感じる方は少なくありません。ただ、実際に家族を亡くした直後に多く聞かれるのは、「もう少し準備しておけばよかった」という声です。
ここでは、いざというときに慌てないための相続準備を、2つに分けて紹介します。
生前整理で遺族の負担を少しでも軽くする
生前整理の目的は、相続発生後に遺族が手続きで立ち止まらない状態をつくることです。
相続が始まると、遺族は葬儀の対応と並行して、金融機関や役所、保険会社などへの手続きを短期間で進めなければなりません。その際、通帳や保険証券、不動産関係の資料の所在が分からないだけで、手続きは一気に滞ってしまいます。実際、「口座があるはずだが見当たらない」「保険に加入していた記憶はあるが、証書が見つからない」といったケースは珍しくありません。あらかじめ財産の種類と保管場所だけでも整理しておくことで、遺族の負担は大きく軽減されます。
加えて、整理が不十分なままだと、大切な書類や思い入れのある品が、他の遺品と一緒に処分されてしまう可能性もあります。整理の方向性を示しておくことは、「残したいもの」を確実に引き継ぐことにもつながるでしょう。
専門家に相談する
相続や葬儀については、「知っているかどうか」で対応の負担が大きく変わります。
例えば、相続税がかかるかどうか、遺言書を作成すべきかといった判断は、家族構成や財産の内容によって大きく異なります。インターネットや知人の体験談を参考にする方も多いですが、そのまま自分の家庭に当てはまるとは限りません。税理士などの専門家に相談することで、「今すぐ確認しておきたいこと」と「現時点では急がなくてよいこと」を整理してもらえるため、相続準備に対する心理的な負担も軽くなります。
特に年末年始は、家族が集まり、将来の話題を共有しやすい時期です。このタイミングで一度専門家の意見を聞いておくことで、不安を抱え込まず、落ち着いて準備を進めやすくなるでしょう。
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まとめ
年末年始に葬儀や相続が重なると、役所や火葬場が休業していたり、宗教者や親族の予定が合わなかったりと、思うように物事が進まない状況が重なります。しかし、何も決められないこと自体を不安に感じる必要はありません。大切なのは、限られた条件の中でも落ち着いて判断できる状態を保つことです。
そのためには、元気なうちに「起こり得る状況」を把握し、葬儀の流れや財産といった準備を少しずつ整えておくことが大切です。事前の備えが、いざというときに慌てず対応できる力となり、結果として家族を守る行動につながるでしょう。
最後に
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相続税に関するセミナー講師を年間100回程度務めるほか、大手信託銀行・不動産管理会社等の税務顧問や、日経新聞社講師、南山大学非常勤講師を務めている。
現在代表を務める名古屋総合税理士法人は、資産家の生前節税対策・法人化節税を得意とし、累計 1,000 件を超える名古屋最大級の相続税申告実績を誇り、相続税相談についての面談数は年間 500 件を超えるほか、数多くの不動産オーナーの顧問税理士を務めている。
【主な活動実績】
・著書「知識ゼロからの相続の教科書」は相続税/贈与税カテゴリーにて、出版週で第1位を獲得
・プロフェッショナルな会計ファームに授与される「Best Professional Firm」を3年連続で受賞
・書籍「相続に強い頼れる士業・専門家50選」に選出
・南山大学の非常勤講師
本記事のよくある質問
Q. 年末年始(お正月)に家族が亡くなった場合、葬儀はいつ行えますか?
A. 年末年始でも葬儀は可能ですが、三が日(1月1日〜3日)は火葬場の休業や参列者の都合を考慮し、避けるのが一般的です。また、死後24時間は火葬できない法律上の決まりや、混雑状況も重なるため、通夜・告別式は1月4日以降になるケースが多く見られます。
Q. 年末年始でも火葬場や役所の手続きは通常通り行えますか?
A. 地域によりますが、名古屋市などの公営斎場は1月1日や「友引」の日を休場とする場合が多いです。役所も閉庁していますが、死亡届の提出や火葬許可証の発行については、夜間・休日窓口で対応しているのが一般的です。
Q. 火葬場が休みで日程が延びる場合、遺体の安置はどうすればよいですか?
A. 病院の霊安室は長期間利用できないため、自宅または葬儀社の安置施設へ速やかに搬送する必要があります。年末年始は安置期間が長引きやすいため、施設を利用する場合は延長費用や面会対応の可否を事前に確認しておくと安心です。
Q. 年末年始の葬儀で特に注意すべき「お金」の問題はありますか?
A. 年末年始は金融機関が休業するため、窓口での出金ができません。葬儀費用や僧侶へのお布施、当座の雑費などで現金が必要になるため、あらかじめ余裕を持って準備しておくか、コンビニATM等の利用限度額を確認しておく必要があります。
Q. 亡くなった直後に必ず行わなければならない手続きは何ですか?
A. まずは医師から「死亡診断書」を受け取ります。これは火葬許可証の取得や後の相続手続きなど全てに不可欠な書類です。その後、死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ「死亡届」を提出する必要があります(葬儀社が代行する場合も多いです)。
Q. 葬儀後の相続手続きについて、早めに確認すべきことはありますか?
A. まずは「誰が相続人か(戸籍調査)」「遺言書はあるか」「どのような財産・負債があるか」の3点を確認します。特に相続税の申告には期限(10ヶ月以内)があり、準確定申告などの税務手続きも伴うため、早めに税理士等の専門家へ相談することをお勧めします。




