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相続マメ知識

タンス預金で相続対策できる?メリット・デメリットを解説

今回の内容はvol.255「タンス預金で相続対策できる?メリット・デメリットを解説」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


タンス預金のメリット

① いつでも好きな時にお金が使える

自宅に現金を保管しておけば、銀行やATMの営業時間を気にすることなく、いつでも好きな時に使うことができます。特に、家族がけがをしたり何かトラブルがあった場合など、簡単に預金を引き出しに行くことができない状況のときに手元にまとまったお金があれば安心できます。

② 銀行の破綻などから資産を守ることができる

タンス預金は銀行の破綻などから資産を守ることができます。銀行には「ペイオフ」という制度があります。この制度では1,000万円を超えるお金を預けている銀行が破綻した場合、1,000万円を超えた分の預金は保証の対象にならない可能性があります。ですので、現金資産が1,000万円を超える場合、超えた分についてはタンス預金にしておけば、銀行が破綻したとしても資産を守ることができます。

③ 相続発生時に口座が凍結されても困らないで済む

被相続人が亡くなって相続が始まると、遺産分割が終わるまでは故人名義の預金口座は凍結されてしまいます。そうなると現金が一切引き出せなくなってしまいます。家族が亡くなった直後は葬儀費用などでお金が必要になりますので、手元にまとまった額の現金があると困らなくて済みます。

④ 国に個人の資産を把握されない

2018年から預金口座にマイナンバーが登録できるようになりました。登録すると国は金融機関に預金している個人の資産保有額を容易に把握することが可能になります。タンス預金はマイナンバーに紐づけることができませんので、国にプライバシーを知られたくない方にはメリットと言えるでしょう。

⑤ 家族に知られずに貯蓄できる

銀行に預金したり、有価証券に投資すると、調べればすぐに資産の総額を割り出されてしまいますが、一部がタンス預金であれば総資産額を把握するのは難しくなります。
よく「へそくり」という言葉を聞きますが、へそくりはタンス預金の一種です。家族に知られないような場所に隠すという意味で、秘匿性の高い方法です。家族にすら知られることなく自分の好きなように使える自己資金を確保できる点はメリットと言えるでしょう。

タンス預金のデメリット

① 災害等でなくなるリスクがある

タンス預金の場合、現金が火災や地震、洪水などの災害によって消失するリスクがあります。一般的に火災保険や地震保険では現金は保証対象外なので、燃えたり洪水で流されてしまった場合の補償がありません。一方で銀行等に預けていれば仮に災害にあったとしても預金は守ることができます。また、通帳が燃えてしまったとしても再発行が可能です。

② 盗難にあうリスクがある

空き巣や強盗などによる盗難のリスクがあります。タンス預金をしたいという方は盗難防止のために、盗もうとしてもすぐに運び出せないような重量の金庫を用意したり、簡単に壊すことのできない金庫を用意する必要があります。

③ 紛失するリスクがある

日ごろから現金の置き場所を確認していれば問題ないと思いますが、タンス預金をして、その後に長い期間放置してしまい、置いた場所を忘れてしまって自分でも気づかないうちに現金を捨ててしまったというケースもあります。また、タンス預金を家族に隠している場合、本人が亡くなった時に遺族がそれを知らず処分してしまったり、そのままずっと発見されないという危険もあります。

④ 遺産相続トラブルの火種になる

タンス預金が遺産相続トラブルを引き起こすケースがあります。タンス預金は存在を証明する証拠がないことが多く、親族のだれかが無断で持ち去っても「もともとタンス預金なんてなかった」と主張されれば、他の相続人は引き下がるしかありません。また、遺産相続手続きが終わった後にタンス預金が発見されるケースもあります。そうなると遺産分割協議はやり直しになり、相続税の修正申告も必要になるため、大きな手間がかかります。

タンス預金は相続税対策に使えるの?

先に結論から言いますと、タンス預金は相続税対策に使うべきではありません。タンス預金は本来相続税の課税対象となるため、申告する義務があります。相続税対策としてタンス預金の存在を税務署に隠したとしても、かなりの確率で税務署にはバレます。もし、タンス預金の存在を隠したとして、バレた場合の重加算税や延滞税など、多額の税金が追加で課税されることを考えても、タンス預金として財産を隠す考えは避けた方が良いでしょう。

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最後に

タンス預金のメリットは「ある程度のお金を自宅に保管しておけば非常時に困らないで済む」という点です。ただし、必要以上に多くの現金をタンス預金としておいておくことはリスクも高いですし、トラブルにも発展する危険があるのでオススメはできません。また、相続時に申告しないと追加で税金を課されたりと不利益を被る場合もありますので、タンス預金で相続税対策をすることはやめておきましょう。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。

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(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)

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