中小企業経営者の相続は一般人の相続とどう違うのか?①
今回の内容はvol.132「中小企業経営者の相続は一般人の相続とどう違うのか?①」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
中小企業経営者の相続と一般人の相続とで大きく異なることは、自社株式が相続財産として遺産分割及び、相続税課税の対象となるということです。経営者にとって相続税の納付を無事に行うことはもちろんですが、自分の会社を次世代に引き継ぎ、さらに繁栄させていくために自社株式の対策はとても重要になります。
まずは現状把握を行うことが大事です
自社株式対策を行うためには、まず自社株式の評価額(株価)を把握するところから始まります。自社株式の評価算定方法は次のように区分されます。
原則的評価方式(同族株主等に適用される評価方式)
純資産価格
会社の正味財産額を基準に株価を算定する方法
類似業種比準価格
証券取引所に上場している同業他社と自社とを配当額、利益額、純資産額の面から比較し、その比率に同業他社の株価を掛け合わせて自社の株価を算定する方法
折衷方式
純資産価額と類似業種比準価額を一定の割合で混合して計算する方法
大会社の原則的評価方式
「純資産価額」と「類似業種比準価格」のどちらか低い方を選択できる
中会社、小会社の原則的評価方式
「純資産価額」と「折衷方式」の評価額のどちらか低い方を選択できる
納税資金の確保と評価引き下げ対策
自社株式の評価が高くなり多額の相続税が発生する一方で、相続財産のうちに占める自社株式の割合が高く、無事に納税を済ませるための現金財産が不足している場合が多くあり、納税に困ってしまうというケースが多くあります。この場合は、納税資金を確保することが重要な課題となります。対策方法としては、以下が考えられます。
預貯金の十分な蓄積
不要な不動産等の売却
保険の活用
延納の検討や準備
併せて自社株式の評価下げも重要な対策です。自社株式の評価が高くなるには何か原因がありますので、その原因を発見し有効な対策を事前に行うことで評価の引き下げが可能になり、相続税そのものを下げることができます。
最後に
相続税の申告手続きは、相続税のクロスティにお任せください
私たち、相続税のクロスティは、税理士法人の相続税を専門とする事業部から発足し、母体である名古屋総合税理士法人は創業以来50年以上、愛知県名古屋市にて東海エリアを中心に相続税専門の税理士として、皆さまの相続手続きをお手伝いしてまいりました。
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