名古屋市の税理士法人、相続税申告なら相続税のクロスティ「どんな相続財産があるか分からないときはどのように調査すればいいのか？」ページ

どんな相続財産があるか分からないときはどのように調査すればいいのか？

今回の内容はvol.74「どんな相続財産があるか分からないときはどのように調査すればいいのか？」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。

初めての相続で、親がどの程度の資産をもっていたの全く見当がつかない！という事態になったら・・・何をどう進めていけばよいのか戸惑う方も多いのではないでしょうか。相続財産を見落とさないように丁寧に調査する必要があります。

主な相続資産

相続財産の調査は、被相続人が生前に整理していない場合大変困難になる場合があります。その場合には遺品の整理作業を通じて目安をつける必要性があります。主な相続資産として考える資産は、「プラスの財産」と「マイナスの財産」です。

プラスの財産

不動産、預金、株式、債券、自動車やその他の動産、生命保険、退職金など

マイナスの財産

借入金、未払金、保証債務、連帯債務など

どのような調査が必要か

不動産の調査

登記事項証明書、固定資産税評価証明書、固定資産税課税台帳（名寄帳）を取得することから始めます。登記事項証明書は調査対象不動産を管轄する法務局、固定資産税評価証明書と固定資産税課税台帳は調査対象不動産の所在地の市町村役場で取得できます。

預貯金・株式の調査

預貯金は取引金融機関に照会し、残高証明書を発行してもらいます。株式は証券会社に照会します。

自動車などその他の動産の評価額の調査

特に自動車は車検証を確認することでローンが発覚することもあるので注意が必要です。貴金属や骨董品などは市場を調査することでその価値を判断していきます。

生命保険・退職金の調査

基本は保険証券を確認します。生命保険会社からの連絡や資料などの形跡がないかも調べてみるとよいでしょう。退職金は生前に勤務していた企業に問い合わせることで概要が分かります。年金受給者の場合は企業年金基金にも問い合わせを行います。

債権・債務関係の調査

債権や債務関係は調査がとても難しく、被相続人が生前に整理していてくれないと把握するのが困難です。借入金がありそうなら信用情報機関への開示請求を行います。ただし、信用情報機関で把握できない債務に関しては、丁寧に遺品を調査することによって把握する必要があります。

被相続人が事業に関わっていた場合

事業会社の株式を保有、または事業関係の債権債務関係が存在する可能性が高いので、個人だけでなく、所有していた法人についてもチェックします。