相続税の総額っていくら?計算方法について解説!
今回の内容はvol.26「相続税の総額っていくら?計算方法について解説!」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
相続税の総額は、各相続人の相続税額を算出するもととなります。各相続人の相続税額は「相続税の総額」に「課税価格の合計額に占める各相続人の課税価格の割合」を乗じることで算出します。
遺産を相続人の間でどのように分けても、また相続放棄する人がいても相続税の総額は変わりません。
課税価格の合計額を算出
まず初めに、課税価格の合計額を算出します。
相続または遺贈により財産を取得した人全員の課税価格を合計します。
(課税価格について詳しくはこちらの記事へ→相続税の課税価格の計算方法について)
【例】取得者がA、B、Cの3人の場合
Aの課税価格 + Bの課税価格 + Cの課税価格 = 課税価格の合計額
課税遺産の総額を算出
次に「課税価格の合計額」から基礎控除を差し引きます。
課税価格の合計額 - 基礎控除(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数) = 課税遺産の総額
※法定相続人がいない場合の基礎控除額は3,000万円となります。
法定相続分に応じる各取得金額を算出
「課税遺産の総額」を民法で規定されている「相続分」に従って分けた場合の各相続人ごとの取得金額を算出します。
課税遺産総額 × 法定相続人の法定相続分 = 法定相続分に応じる各取得金額
【例】課税遺産総額が3,000万円、相続人は配偶者と子2人の場合
法定相続分は配偶者1/2、子1/4ずつなので、
配偶者の取得金額:3,000万円 × 1/2 = 1,500万円
子の取得金額:3,000万円 × 1/4 = 750万円
各取得金額を基にした算出税額
上記で計算した取得金額に税率を乗じて相続税の総額の元となる金額を出します。
法定相続分に応じる各取得金額 × 税率 = 算出税額
※ここで言う税率は、各相続人の取得金額により決められています。
例えば取得金額1,000万円以下は税率10%、取得金額3,000万円以下は税率15%と控除額50万円などです。
【例】課税遺産総額が3,000万円、相続人は配偶者と子2人の場合
配偶者の税額:1,500万円 × 15% - 50万円 = 175万円
子の税額: 750万円 × 10% = 75万円
相続税の総額
上記で計算した各相続人ごとの算出税額を合計します。
【例】課税遺産総額が3,000万円、相続人は配偶者と子2人の場合
配偶者175万円 + 子75万円 + 子75万円 = 325万円
「相続税の総額」は325万円となります。
最後に
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