愛知県の相続税申告なら相続税のクロスティ「知っておきたい不動産相続の基礎知識~生前に始めるべき2つのポイント~」ページ

ブログ・お知らせ
Blog

2020.06.08
ブログ

知っておきたい不動産相続の基礎知識~生前に始めるべき2つのポイント~

これから相続財産を受け継ぐことになる人は、相続や不動産に関する正しい知識を身につけ、財産を戦略的に守っていくべきだと考えています。
今回は、不動産相続(土地・建物)に関する知識の中から“不動産相続はなぜトラブルの原因になってしまうのか”をテーマに、実際に発生した家族内トラブルの事例を元に詳しく解説していきます。「不動産相続とはどういうものなのか」「不動産を相続するにあたってメリット・デメリットはあるのか」などの基礎的な知識はもちろん、生前から始めるべき不動産相続の2つのポイントをご紹介いたします。

目次
・不動産相続とはどういうものなのか
 →どうして不動産のトラブルが発生するの?
・不動産相続のメリット・デメリット
 →不動産相続のメリット
 →不動産相続のデメリット
・生前から始めるべき不動産相続の2つのポイント
 →①親が健在のうちに不動産相続の話を始めよう
 →②所有マンションの管理を生前に法人化し節税をしよう
・まとめ

不動産相続とはどういうものなのか

不動産相続とは、被相続人が所有している土地(宅地・農地・人に貸している土地等)や建物(自宅・人に貸しているマンション等)を相続人に財産として相続させることをいいます。
現金での相続と違い、不動産は一つとして「同じもの」はありません。一見同じ条件の土地や建物を分ける場合でも、その不動産の立地やその他の条件によって不動産の評価額が大きく異なるためトラブルを招きやすい財産といわれています。

そのため、相続財産が「現金などの財産がほとんどなくてメインの遺産が不動産」という場合には、早めの対策が必要となります。

どうして不動産のトラブルが発生するの?

不動産の評価額が異なるだけでなぜトラブルになるのか?と疑問に思う人もいるかもしれませんが、不動産に対する考え方は人それぞれ異なります。それは、同じ親を持つ兄弟姉妹でも違いがあるものです。
以下に、私どもが対応した様々な不動産相続の事例の中で、実際に発生したきょうだい間の相続トラブルについてご紹介させていただきます。

<事例>
母親の死去により相続が発生したケース(父はすでに他界)
相続人は長男Aと次男Bの2人。相続財産は親の自宅と、現金3,000万円および複数個所の土地。

きょうだいの家はもともと地主で、今でも近隣に10カ所あまりの貸宅地を所有しています。
遺産分割の際、その貸宅地をどう分けるのかでトラブルになりました。
というのも、ある一つの土地について、兄のAさんも弟のBさんも「ここだけはどうしても自分が相続したい」とお互いに譲らなかったからです。そして、その理由はそれぞれ異なっていました。

Aさんがその土地にこだわった理由は「一番条件がよく、駅近で、マンションを建てれば高収入を得られそうだから」です。それに対して、Bさんがこだわる理由は「ここには以前、大好きだった友達が住んでいて、その両親にもかわいがってもらった。友達は若くして亡くなり、両親は引っ越したが、今でも付き合いがあり、訪ねるとご飯を食べさせてもらう仲だ。そんな思い出のある土地を、他人に売るわけにはいかない」というのでした。

兄のAさんは弟のBさんを「感情的すぎる。もう少し冷静に頭を使って、お金を手に入れることを考えたらどうだ」と思い、BさんはAさんに対し「金、金って何なんだ!拝金主義者みたいな兄で情けない」と憤慨しています。

このケースのように、特定の土地をめぐってどちらも譲らず、トラブルに発展するのも珍しいことではありません。土地を「利益を生み出してくれるもの」と考えている人は、その土地が持つ金銭的な価値を何よりも大切と考えますが、土地への思い入れのある人は、その土地で過ごした日々の思い出を大切にしたいと考えるのです。

このように、せっかく被相続人が遺してくれた不動産の相続をきっかけに、仲が良かったきょうだいに亀裂が入ってしまうこともあるため、相続が発生する前にどのような対策ができるのかを家族みんなで話し合ってみると良いでしょう。

また、「自分たちだけでは揉めて話が進まない」「誰か一人が決めると不公平と思われないか不安」という場合は、不動産の相続を多く扱っている税理士にご相談いただくことをおすすめしております。

不動産相続のメリット・デメリット

不動産の相続を行うことで考えられるメリットとデメリットを解説します。

不動産相続のメリット

不動産はうまく利用すれば収益をあげられる

少子高齢化が進む日本では、国の年金財政は悪化の一途を辿っています。
そのため、現在40代以降の世代は国民年金だけで暮らすことは難しくなっていくでしょう。しかし、親から受け継いだ不動産を上手に活躍すれば、「自前の年金(安定した収入源)」を作ることが可能になります。

不動産にはさまざまな評価減の仕組みが働く

1億円の金融資産(現金・預貯金・証券など)の評価額はあくまでも1億円ですが、時価1億円の不動産は、一般的にその70%程度が相続税評価額となり、30%の評価減となります。そのため、相続財産の評価を圧縮することができ、相続税の軽減につながります。

Point
その他にも直接的なメリットではないかもしれませんが、不動産相続には先祖代々が同じ場所に住んできた人にとって「先祖が代々引き継いできた土地がある」ということそのものが、精神的なよりどころになっていたりします。
堂々と「これは自分の土地だ。親から引き継いで、自分が守っていく」といえる場所を持っている安心感は、他に代えがたいものがあるでしょう。

不動産相続のデメリット

上記でお伝えしたとおり、不動産は一つとして同じものはありません。
そのため、実際に不動産(土地・建物)を売ろうとしたときにいくらで売れるのかは、売ってみなければわからないのです。売り手が「一刻も早く売りたい!」と思えば価値は下がりますし、逆に買い手が「どうしてもこの土地が欲しい!」と思えば、高くなります。
このように景気の良し悪しや売りに出すタイミングによって大きく左右されてしまうのです。

「本当のところ、いくらなのか価格がわかりにくい」「きょうだいで平等にわけにくい」というのが、不動産の性質の一つであり、相続争いを生む原因となるためデメリットとしてあげられます。

生前から始めるべき不動産相続の2つのポイント

①親が健在のうちに不動産相続の話を始めよう

今回の記事で繰り返しお話ししているように、不動産は現金に比べて非常に分けにくい財産です。
そのため、不動産の相続は親が健在のうちに「誰が先祖代々のお墓を守っていくのか」「自宅は誰が引き継いでいくのか」など、相続が発生する前に親も含めた家族会議で決めていくことが、相続発生後のトラブル回避と共に、不動産の相続で発生する相続税の節税に繋がります。

不動産を守るか、守らないかをみんなで決める

家族会議では、今後引き継ぐ土地や建物を誰が中心で守っていくのかなどの方向性について話します。
家族全員が「先祖伝来の土地を守らなければ!」という意識を持っていて、なおかつ「長男が継ぐもの」という暗黙の了解があれば話はまとまりやすくなりますが、「結婚をして地方で暮らしている」「別のところに家を建てて暮らしている」などと、土地への思い入れが薄れている場合などに、「全部、売ってみんなで均等に分ければいいじゃないか」という意見が出たりします。
このように、同じ土地で育ったきょうだい(家族)でも現在暮らしている境遇によって家や土地に対する意識はだいぶ異なるのです。

話し合いの末、相続人代表(※1)が土地を守っていく方向で理解を得られたら、次に相続人代表以外の人たちに、何をどれくらい相続するかを決めて、親に遺言書を書いてもらうように進めることになります。
※1 相続人代表・・・跡取りとしてお墓や土地を守っていく人の通称として呼んでいます。

Point
私ども税理士法人には、これまで多くの方が不動産相続のご相談に来られます。
その中には、「親やきょうだいにどうやって相続の話を切り出したらいいのかわからない」などと、家族会議を始めるきっかけがつかめずに悩みを抱えている方が大変多くいらっしゃいます。
そういったときに私がおすすめしているのが、「相続のことでいろいろアドバイスしてくれる税理士さんを見つけたから、一度、話を聞いてみない?」と、“税理士”を利用してご家族を集めていただく方法です。「親が死んだら」が前提の話なので切り出しにくいことですが、「専門家の話を聞く」という形にすることで、話が進めやすくなります。ぜひご参考になさってください。

②所有マンションの管理を生前に法人化し節税をしよう

不動産の法人化とは、所有しているアパートやマンション等の賃貸物件の管理・所有などを行うための法人を設立することです。一定以上の不動産収入のある人には、ぜひとも検討していただきたい節税対策です。
この不動産管理の法人化による節税対策は、相続税と所得税のダブルの節税効果が期待できます。

相続税の節税

相続が発生した際に、被相続人(故人)から1億円の物件を受け継ぐケースを例に解説します。
一定以上の不動産収入がある場合、個人間で物件を相続すると相続税が2,300万円発生するのに対し、法人化により財産を下の世代に所得移転することで相続財産が減り、相続税を減らすことができます。(生前に法人所有の物件にすることで、代表権の変更のみとなるため受け継ぐ際の税金は発生しません。)

所得税の節税

不動産管理を法人化させることで、家族の給与(役員報酬)や保険料を経費計上することが可能となり、所得を家族で分散させることができるため、所得税の節税に繋がります。
不動産以外でも、個人で事業を営んでいる方は会社を法人化させることで大きな節税に繋がることもあります。

Point
「一定の不動産収入っていくら?」「私たちの場合は個人事業か法人かどちらが得なの?」など、不動産の法人化に対するご質問がありましたらぜひ私どもにお任せください。「不動産法人化シミュレーション」にて、法人化した場合の節税額を法人化によるコストも考慮し比較した上で、最適な節税提案をさせていただきます。

まとめ

今回は不動産(土地・建物)の相続のポイントをご紹介させていただきました。
この記事を読んで、「うちの家族なら大丈夫」「こんなトラブルは発生しない」などと、お考えの方も多いかと思いますが、記事の中で取り上げたトラブル事例は、私どもが対応してきたご家族のほんの一部分にすぎません。
故人が大切に築き、残してくれた財産(不動産)をきっかけに家族がバラバラになってしまっては元も子もありません。そうならないためにも、相続が発生する前にぜひ一度ご家族で話し合いをしてみてはいかがでしょうか。

私どもは不動産相続や不動産の法人化に関する多くの経験と知識を持っておりますので、「実際に何から始めたらいいのか分からない」「話し合いのきっかけが欲しい」など、些細な内容でも構いませんのでどうぞお気軽にご相談ください。

Contact us お問い合わせ

お電話・メールフォームからのお問い合わせは
24時間365日受け付けております。