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相続マメ知識

争族に発展してしまう要因とその対処法とは?

今回の内容はvol.288「争族に発展してしまう要因とその対処法とは?」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


相続争いは、お互いの意見や思いを主張し、つい感情的になり争いに発展してしまうケースが多く、一度争いに発展してしまうと収集するのは非常に困難です。争族となる要因を知り、事前に争いを回避できるようにしておきましょう。

遺産が少なくても争族は起こる

相続争いは、富裕層だけの問題と思われている傾向が強いのですが、実際のところ相続税を申告する必要のない財産状況の方で揉めているケースが非常に多いです。ごく普通の家庭で揉めるような財産がないと思っていたり、家族の仲が良く揉めることはないと思っていても、誰にでも身近に起こる可能性があります。

争族に発展してしまう要因

① 遺言書がない

「我が家は遺言書を残すほどの財産はないし、家族みんな仲がいいから大丈夫だろう」と遺言を作成しないと、ちょっとしたすれ違いなどで収拾がつかなくなってしまうケースがあります。遺言書があれば遺言書の内容に沿って相続ができますが、遺言書がなければ誰が何を相続するのかを細かく話し合う必要があります。

② 親の介護をしていた

介護をした人はその見返りとして、他の相続人よりも財産を多く引き継ぎたいと考えていることが多く、故人からも「介護してくれているから多く財産を引き継いでほしい」と口頭で言われていることがあります。このような場合、介護をしていない相続人から介護を考慮することはおかしいという意見が出たりして、トラブルに発展する可能性があります。

③ 生前に財産をもらっている

特定の相続人だけが生前に贈与を受けていた場合、贈与を受けていない相続人から不平等だと思っているケースが多く、生前贈与を加味して遺産分割をしたいと主張されることがあります。生前贈与を受けたものと受けてない者の意見が異なり、争いになる可能性が高まります。

④ 分割が難しい財産がある

預貯金はきっちり平等に分けることができますが、不動産や有価証券などは平等に分けることが難しく、争いの要因となることが多いです。

⑤ 遺言書の内容が偏っている

「全財産を長男に相続させる」など偏った内容の遺言書は、相続人間で不平等が生じるため、争いの要因となります。相続人には最低限相続できる割合(遺留分)がありますので、遺留分への配慮のない遺言書は、遺留分を主張されたときに遺留分の方が優先されます。

⑥ 相続人の家族が口を出す

相続人同士ではある程度納得していても、相続人の配偶者などから意見や助言が入ると、話し合いがまとまらずこじれてしまう場合があります。

⑦ 亡くなられた方のお金を管理していた相続人がいる

亡くなった方の預金口座の履歴に使途不明金があった場合、「預金を勝手に使ったのでは?」と疑念を持たれて争いに発展する可能性があります。

争族を未然に防ぐには

① 遺言書・財産目録を作成する

遺言書の作成は、相続争いを避ける最善の方法です。遺言書を作成する際は、遺留分に十分配慮して作成しましょう。また、相続財産が一目でわかる財産目録を作成しておくことで、手続きも明確になり、相続手続きを速やかに進めることができます。

② 生命保険金の受取人を指定する

受取人が指定されている保険金は、受取人固有の財産となります。これは相続で分割する対象とはなりませんので、確実に受け取ることができます。

③ コミュニケーションをとる

争族を避けるためにも、家族間でそれぞれの立場を考慮した話し合いができるような関係性を築いておくことが大切です。

争族となった場合の対処法

① 代償分割をする

代償分割とは、相続人の1人が不動産などを相続し、他の相続人に対して相続分の差額を現金などで支払うことです。家など残しておきたい財産がある場合は、代償金を支払うことで公平な形で分割できます。

② 相続分を譲渡する

相続争いに関わりたくない場合に、相続分を譲渡することで相続争いから離脱できます。相続分を譲渡すれば、遺産分割協議に参加する必要もありません。

③ 遺留分を放棄する

遺留分を請求せず、あえて放棄することで相続争いを避けることができます。遺留分の放棄には特に手続きは必要なく、権利を請求しなければ放棄したことと同じ意味になります。

④ 専門家に依頼する

相続人間で解決することが難しければ、相続の専門家に相談しましょう。第三者が間に入ることで、冷静に話し合うことができ、早期に解決の糸口が見えてくる場合もあります。

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最後に

争族は、財産の多い少ないにかかわらず誰にでも起こりえます。争族となるにはいくつかの要因があります。それを踏まえて事前に対策をとることで相続争いを防ぐことができます。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。

運営:名古屋総合税理士法人
(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)

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