名古屋市の税理士法人、相続税申告なら相続税のクロスティ「代償分割とは?メリット・デメリットを解説」ページ

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相続マメ知識

代償分割とは?メリット・デメリットを解説

今回の内容はvol.218「代償分割とは?メリット・デメリットを解説」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


代償分割とは

代償分割とは、分割しにくい遺産を相続した際に有効な遺産分割の方法の一つです。複数の相続人のうち特定の相続人が遺産を相続する代わりに、他の相続人に対して一定の代償財産を交付します。例えば、被相続人の自宅に同居していた相続人がそのまま自宅に住み続ける場合や、農業・事業などに利用する事業用不動産を相続する場合、法人の経営を引き継ぐために非上場株式を相続する場合などに利用されることが多いです。

代償分割のメリット

① 遺産分割をスムーズに行える

不動産を相続する人にとっては、土地や自宅などの遺産をそのままの形で取得できるので大きなメリットといえます。他の相続人にとっても、分割しにくい遺産をスムーズに処理できるというメリットがあります。例えば、被相続人の土地や建物を使って何か事業をやっていきたいと考えている相続人がいる場合、土地や建物を遺産分割することになったらややこしいことになってしまいます。代償分割を使えばスムーズに引き継ぐことが可能です。

② 公平に遺産分割を行える

代償分割は、不動産を受け継いだ相続人と、不動産の代わりに代償財産をもらう相続人に不公平が起きないように分割することができるのがメリットです。例えば5,000万円の価値のある自宅とその土地を長男と次男の2人が相続する場合、長男が自宅と土地をもらってしまうと、次男の取得分がなくなってしまいます。代償分割を利用すれば長男が自宅と土地を取得する代わりに次男に2,500万円支払えば、公平に遺産を相続することになります。

③ 相続税を節税できる可能性がある

建物や土地を取得した相続人は、「小規模宅地等の特例」を受けることができます。例えば、被相続人と同居していた相続人が代償分割によって自宅を相続した場合、要件さえ満たしていれば小規模宅地等の特例で、自宅敷地の評価が最大80%減額され、その分相続税も減少します。

代償分割のデメリット

① 代償金を支払う相続人は資金力が必要

不動産や建物などの現物を相続した相続人から、他の相続人に支払う代償金は、相続人自身の財産から支払わなければならなくなる場合もあります。そのため相続人に代償金を支払うだけの資金力がない場合は代償分割は適していません。もし一度に代償金を支払えない場合は、相続人間で合意さえあれば分割で支払うこともできます。ですが、後々未払などが生じた場合、他の相続人とトラブルになってしまう可能性があります。

② 代償金の算出でトラブルが起きる場合もある

代償分割をする場合の代償金の算出には「相続税評価額」や「代償分割時の時価」を中心に、様々な方法がありますが、評価方法によって金額が異なります。代償金をいくらにするかで意見が分かれて分割協議がまとまらないということも起こりえます。

③ 贈与税・所得税が発生する場合がある

基本的に代償金には贈与税は発生しません。ですが、手続きなどに不備があった場合、贈与とみなされてしまうケースがあります。

代償分割の注意点

① 代償金を支払う側に財産が必要

代償金を受け取る側は代償金から相続税を払えば問題ないですが、現物財産を相続する人は、自分の資産から代償金や相続税を払わなくてはなりません。資産を十分に持っていなければ代償分割を行うのは難しいでしょう。

② 支払いは現金でなくてもいい

代償分割で代償財産として他の相続人に提供するものは現金でなくても問題はありません。受け取る側の了承が得られれば、土地や建物、権利などでも大丈夫です。ただし、土地や建物を代償する場合は、不動産取得税や登録免許税などの別途費用が必要となる場合があります。ですので、現金以外を代償する場合は、税理士など専門家へ相談することをオススメします。

③ 手続きに問題があると贈与税がかかる場合がある

遺産分割の代償のために支払うことを遺産分割協議書に明記しておかないと、贈与とみなされて贈与税がかかる場合があります。忘れずに記載しましょう。

最後に

代償分割を使えば、公平な遺産分割を行えるケースがある一方で、支払う者に資金力が必要であったりとデメリットも多くあります。被相続人や相続人の財産状況をしっかり確認し、代償分割を行うか決めましょう。使うべきか使わないべきかの判断は、相続税に詳しい税理士に相談することをオススメします。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、創業以来50年以上にわたって相続手続きをお手伝いしてまいりました。また、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携をしており、様々な視点からお客様へアドバイスをすることができます。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでも多くお守りし、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひお気軽にお問合せください。

運営:名古屋総合税理士法人
(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)

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