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相続マメ知識

相続税の申告後に間違いに気づいた場合はどうすればいいの?

今回の内容はvol.156「相続税の申告後に間違いに気づいた場合はどうすればいいの?」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。


相続税の申告をした後で申告漏れなどに気づいた場合は、できる限り早めに正しい内容に修正し、申告しなおす必要があります。これを「相続税の修正申告」といいます。修正内容により、納付した税額の差額が還付される場合もあれば、追加で税金を支払わなければならない場合もあります。

税理士ポイント!

税務調査が入る前に自主申告をした方が、税金を最低限に抑えることができます。申告に漏れがあった場合でも、税務調査が入る前に自主的に修正申告を行えば、過少申告加算税(期限内に提出した申告書の申告納税額が過少であった場合に課せられる加算税の一種)は免除されます。また、無申告加算税(法で定められた申告期限までに必要な申告を行わなかった場合に納税者に課せられる国税)も最低限の金額で済みます。

相続税の修正申告が必要となるケース

以下に該当する場合はすぐに相続税の修正申告をする必要があります。

① 相続税の申告後に新たな財産が見つかった

新たな財産が見つかった場合、相続税の総額が増えることになり、相続税の額も変わります。相続税を追加で納めることになりますので、修正申告を早急に行います。
もしこの時点で相続税の申告期限を過ぎていた場合は延滞税の支払いも必要です。

② 財産評価の誤り

相続財産に土地が含まれている場合、土地の評価はとても複雑で評価するにあたり専門的な知識が必要となってきます。税理士によっても評価が異なる場合も多くありますので、評価額に不安がある場合は再評価の依頼をすることをオススメします。

③ 相続税の特例の適用の誤り

配偶者の税額軽減は、「法定相続分または課税価格1億6,000万円」までの財産を相続しても相続税が課税されません。また、小規模宅地等の特例では、亡くなられた方のご自宅に使われていた土地を相続した場合、330㎡までは相続税の計算時に土地の評価額を80%減額することができます。これらの特例にはそれぞれ条件がありますので、申告事項に間違いがないか確認が必要です。

④ 未分割の財産を法定相続分で分割したものとして申告し、期限後に分割した

相続税の申告期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」です。但し、遺産分割協議が申告期限内に終了しない場合は、法定相続分で相続したものとして仮の申告を行います。分割協議が調ったら相続税の特例の適用を考慮し、再度申告を行います。初めに申告した税額よりも実際の分割に基づく税額が少ない場合は「更正の請求」、初めに申告した税額よりも実際の分割に基づく税額が多い場合は「修正申告」を行います。

更正の請求

更正の請求には「本来の申告期限から5年以内」という期限があります。なので相続税の申告・納税後に過大に申告したことに気づいた場合は、なるべく早めに更正の請求手続きを行います。更正請求内容が認められた場合は税務署から減額更正通知が届き、納付した税額の差額が還付されます。

相続税の修正申告にかかるペナルティ

① 納付期限を過ぎた場合 → 延滞税

相続税の納付期限を過ぎてから納付した場合には、遅れた日数を基準に延滞税の支払いが発生します。日数が基準になるので1日でも早い納税をオススメします。延滞税の税率は、納付期限から「2ヶ月以内」と「2ヶ月を経過後」に分けられます。納付が「2ヶ月を経過後」の場合、納付期限から実際に納付した日までの日数に年率14.6%をかけて計算します。納付期限から「2ヶ月以内」に納めた場合は、納付期限から実際に納付した日までの日数に年率7.3%をかけて計算します。

② 相続税の申告を少なくした場合 → 過少申告加算税

自主的に修正申告をした場合は課税されませんが、税務署の指摘により修正申告をする場合は過少申告加算税か課されます。新たに納めることになった税金の10%相当額の金額が課されます。ただし、新たに納める税金が当初の申告の税額と50万円とのいずれか多い金額を超えている場合、その超えている部分については15%になります。

③ 相続税の申告をしていない場合 → 無申告加算税

納付すべき相続税に対して申告書を提出していなかった場合、自主的な申告書の提出は、納付すべき税額の5%を乗じて計算した金額が課せられます。税務調査によって発覚した場合は、納付すべき税額の15%を乗じて計算した金額が課せられます。ただし、納付すべき相続税が50万円を超える場合には、超えた部分については20%を乗じて計算した金額が課せられます。

④ 相続財産を仮装・隠ぺいした場合 → 重加算税

申告内容に仮装や隠ぺいの事実が認められた場合は重加算税が課せられます。過少申告の場合は納付する税額の35%、無申告の場合は納付する税額の40%となり、かなりの税負担になりますので、必ず申告を行ってください。

最後に

申告漏れが特に指摘されやすいのは「生前贈与」や「名義預金」です。生前に贈与していた現金、有価証券、不動産だけでなく、相続人名義であっても実際のお金の管理や、資金の出所が亡くなった人による預貯金や有価証券は名義預金とみなされ、申告漏れを指摘されるケースが増えてきています。申告準備の際には、すべての財産をしっかり把握しておく必要があります。私たち、相続税のクロスティは、相続税を専門として取り扱っており、各士業(司法書士、弁護士、不動産鑑定士、行政書士など)や国税OBなど各専門家と提携し、お客様にあったプランを準備し、丁寧に説明させていただきます。相続税の申告後に修正申告をする必要があった場合でも、しっかりと対応いたしますので是非ご相談ください。故人から受け継いだ大切な遺産を、少しでもお守りすべく、私たち相続税のクロスティは「相続でお困りの方を一人でも減らしたい」という想いから、初回のご相談は無料で対応いたしております。ぜひ、お気軽にご相談ください。お会いできる日を楽しみにしております。

運営:名古屋総合税理士法人
(所属税理士会:名古屋税理士会 法人番号2634)

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