遺言の表現方法に決まりはあるのか?
今回の内容はvol.103「遺言の表現方法に決まりはあるのか?」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
遺産分割でもめないよう、あらかじめ相続財産の分け方を遺言に書くとき、表現方法に何か決まりはあるのでしょうか?
相続財産の分け方の表現方法について
表現方法の決まり
相続財産の分け方の表現方法については特に決まりごとはありません。
例えば、「○○銀行普通預金口座(口座番号○○○○)を長男に相続させる」というように、それぞれの財産ごとに誰に相続するのかを記載してもいいですし、「長男に相続財産の2分の1を相続させる」というように、相続割合のみを指定することもできます。「長男に全財産を相続させる」というシンプルな記載でも有効です。また、必ずしもすべての相続財産に触れる必要はなく、相続財産の一部のみについて記載する形でも構いません。(その場合は記載のない相続財産については遺産分割協議が必要となります。)
相続財産に不動産が含まれる場合
相続財産中に不動産が含まれる場合は、登録名義を変更する手続き上、どの不動産を誰に相続させるのかを明示しておくことが必要です。
「相続させる」趣旨の遺言の能力
財産の分け方の表現方法としては「相続させる」や「遺贈する」などの表現方法がありますが、「○○を相続させる」と記載した場合、その財産については直ちに相続人に承継されることになり、他の相続人との遺産分割協議は必要ありません。ただし、相続人ではない第三者に財産を譲る場合には「相続させる」という表現はできません。この場合には「遺贈する」と書くほかありません。
「相続させる」趣旨の遺言の留意点
一般的に「相続させる」趣旨の遺言は遺産分割方法の指定であり、そして何かの行為を必要とせず被相続人の死亡により直ちに相続人に承継される効果があるものと理解されています。ですが、これはあくまで遺言者の意思をそのように解釈するのが通常であろうということにすぎません。なので、「相続させる」という文言が使われていても、内容次第では単なる遺贈と解釈される場合もありますし、直ちに相続人に承継される効果が認められない場合もありますので、留意が必要です。
最後に
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