遺言の作り方～自筆証書遺言～
今回の内容はvol.96「どのような場合に遺言を残しておくといいのか」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
自筆証書遺言の原則要件
自筆証書遺言には、
遺言書全文の自書
日付の記載
氏名の記載
押印
が必要です。
遺言書全文の自書について
自書なので、他人の代筆は認められません。録音録画も法的に有効とはなりません。ですが、自書さえあれば記載されている紙に指定はなく、便箋であってもメモ用紙であっても構いません。例外として、財産目録を添付する場合はその財産目録のみ自書でなくても良いとされています。この場合、目録の用紙1枚ごと（両面にある場合はその両面）に署名押印が必要です。病気やその他の理由で文字を書くことができない場合は、自筆証書遺言は作成できませんので公正証書遺言を利用する必要があります。
日付の記載について
遺言作成日時を明確にするために必要です。複数遺言があった場合の優先関係などを判断するうえで重要な意味を持っています。
氏名の記載について
遺言者が誰か特定するために必要とされています。氏名の記載方法は戸籍上の氏名を記載するのが確実ですが、旧姓や通称の記載でも有効と考えられています。
押印について
実印でもその他の印鑑でも法的効力に違いはありません。ですが、遺言内容を争うことになった場合に実印が使用されていた場合はそうでないときと比べて本人の意思に基づくものであったと認められやすい一面があります。なので実印を使う方が安全です。遺言書が複数枚になった場合、契印が押されることがありますが、これは自筆証書遺言の要件として要求されるものではないので、どれか1枚に押印があれば大丈夫です。（財産目録を自書で作らなかった場合は署名押印が必要なので注意してください。）
最後に
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