海外に資産がある場合は相続ではどのように扱われるのか？
今回の内容はvol.75「海外に資産がある場合は相続ではどのように扱われるのか？」です。
相続税は難しい言葉が多く、内容も複雑です。「相続マメ知識」は、そんな複雑で難しい相続税の知識を毎日少しずつ学べるよう1つ5分程度で読める内容にまとめたものです。これから相続について知りたいと思っている初心者から税理士試験受験者、税理士事務所や会計事務所の職員まで、まずは軽い気持ちで読み進めてください。
もっと詳しく知りたいと思われましたら過去の「相続マメ知識」や、更に詳しく解説した「ブログ」も見てみてください。
時代はグローバル化し、海外に資産を有する方も増加傾向にあります。今回は、被相続人が海外に資産を有していた場合、相続との関係はどのようになるのかについて解説します。
遺産分割との関係
海外に有している各種財産（預金その他の金融商品、不動産など）も当然に遺産分割の対象となります。
相続税課税との関係
相続人が日本に居住しているか否かによって詳細が異なります。相続人が日本に居住していれば、原則として国内財産も海外資産も全て相続税の課税対象となります。ただし、短期滞在の外国人には例外もあります。 相続人が国内に居住していない場合は、一定の条件のもとに、財産の所在に関係なく全ての財産が相続税の課税対象になる場合と、日本国内にある財産だけが相続税の対象となり、海外資産については相続税の課税対象とならない場合とがあります。また、海外資産の所在する国の相続税が課される場合もあります。この場合は、二重課税を避けるため、「相続税の外国税額控除」という制度が設けられています。
残された相続人にとって、海外資産は国内資産以上にその内容の確認が難しく、また処分するのにも労力がかかります。特に、海外に所在する不動産に限っては、必ずしも日本の法律に則って扱われるものではないので注意が必要です。いずれにしても生前に、遺言書をしっかりと準備する、処分して国内資産に変えておくなどの資産整理をしておくことをお勧めします。
最後に
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