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2021.04.30
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相続コラムvol.11 遺産分割協議の進め方

相続が発生したときに、必ず「遺言」があるとは限りません。多くの場合は「遺産分割協議書」の作成により相続の分割手続きを開始します。この遺産分割協議書は、相続人の死後被相続人の話し合いにより作成します。
そこで今回は「遺産分割協議の進め方・作成の仕方」について解説します。

目次
相続人の調査
効力がない遺言(遺言書)とは
相続財産を決定
遺産分割について話し合い・遺産分割協議書の作成
まとめ

相続人の調査

遺産分割協議を進めるにあたり、「法定相続人は誰なのか」というのを明確にする必要があります。仮に遺言があれば「自宅は配偶者に」「現預金は子に」など、どの財産を誰に引き継ぐのかということがわかります。それに合わせて財産を分ければいいだけなので問題はありません。「遺言書がない」とわかったときには、すでに財産分与しようとしている財産の所有者は亡くなっています。ですから故人の意思を確認することはできません。だからといって、そこにいる残された人で適当に財産分与できるわけではありません。「どの財産を誰に引き継がせるのか」を決めるにあたり、まずポイントになるのが「相続人が誰なのか」です。

相続人は被相続人(亡くなった人)の戸籍謄本(除籍謄本)から法定相続人を確定します。

戸籍謄本は被相続人を中心に、その両親や配偶者、その子供で構成されています。戸籍謄本を見れば、被相続人の出生日と出生地、結婚や離婚の記録、養子縁組の記録などが分かります。いわば故人の歴史のようなものです。これを確認することにより、相続人たちが知らない事実が出てくることもあり、相続が発生したときに法定相続人を早く確実に確認できる書類となります。

除籍謄本とは何かというと、戸籍謄本から関係者が一人ずつ抜けていき、最終的に誰もいなくなった場合に戸籍簿から削除します。これを除籍謄本といいます。例えば被相続人が亡くなったとき、すでに両親がなくなり配偶者もなくなり、子は結婚して籍を抜けているという場合には亡くなった被相続人がその戸籍に残る最後の人物となるため、除籍謄本に代わります。ここでポイントがあります。それは「全部事項証明書」はあまりお勧めできないという点です。理由は改正前になされた認知や養子縁組、離婚などに関する事項の記載がないためです。専門家に相続の手続きの依頼をすると「相続人全員の戸籍謄本を準備してください」と依頼されます。上記の理由から、あえて全部事項証明書を挙げることはありません。

では次に、なぜ相続人全員の戸籍謄本が必要なのでしょうか。

被相続人(亡くなった人)の戸籍謄本(除籍謄本)から、相続人が確定します。しかし、ここで確定している相続人が「現在、存命であるかどうか」について把握できていません。つまり、まさに相続財産を分けようとしている今の時点で、相続人全員が生きているかどうかを、被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)からだけでは確認できないのです。(例えば、結婚して籍を抜けている子が存命かどうかなど)

そこで必要になるのが「相続人の戸籍謄本」です。

相続人の戸籍謄本と被相続人の戸籍謄本の両方が揃って初めて、「相続人から被相続人」の流れでの法定相続人の確認、また、「被相続人から相続人」の流れでの法定相続人の確認ができ、双方向からの確認により法定相続人が確定します。

被相続人に離婚歴があり更に子がある場合

→この「子」の戸籍謄本も必要になります。

法定相続人の中に、すでに亡くなっている人がいる場合

→亡くなっていることを証明するため、亡くなっている相続人の戸籍謄本(除籍謄本)が必要になります。

これにより、「法定相続人が何人いて、現在も生きている人が何人いるのか」を把握できます。

例)

「Cが亡くなっているので今回の相続は関係ないな」と安易に判断してしまうと、後からCの子に本来受け取れるはずだった相続財産の請求をされることになります。こういった「あとから争うかもしれないようなこと」を防ぐためにも、戸籍の収集は確実に行うことをおすすめします。

これらのポイントをおさえれば「相続人が誰なのか」が把握できます。

効力がない遺言(遺言書)とは

遺言書が効力を失ってしまう理由で代表的なものは、日付の記載がなかったり、遺言を残す本人以外が遺言書の一部を記載した場合です。他にも無効とされる理由は、「そんなことで?」という理由が意外に多いです。残される親族のためにも適正な遺言書を作成しておくことが大切です。遺言にはいくつか種類がありますが、最も無効となるリスクが低いのが公正証書遺言です。遺言書の形式などが公的に認められず無効であると判定されてしまうことを防ぐため、専門家にアドバイスを受け作成することをおすすめします。


「遺言の種類」について詳しくは、こちらの記事へ
→遺言の種類について


相続財産を決定

「財産の種類」は、預金の場合は通帳、有価証券の場合は残高証明書、不動産の場合は固定資産の評価明細などを手掛かりに洗い出しをします。また「財産」とはプラスの財産だけではありません。借金などマイナスの財産も含まれます。金融機関からの借り入れやカードローンのほか、友人や知人、親戚縁者からの借り入れもマイナスの財産として把握しなければなりません。未払の医療費がある場合や、固定資産税などの税金についても「どこまで支払っているのか」「どこから本来支払わなければならない未払金なのか」をできるだけ早く、遅くとも相続が発生してから3カ月までには確定しておくのがベストです。ただし、相続財産に含まれないものもあります。
それは次の通りです。

墓地、霊廟、仏壇・仏具、神具などの祭祀関連費用

→ そもそも日本には多くの宗派があり、その費用を法律で一律に定義することは難しいため

受取人指定のある生命保険金

→ 相続人が相続発生により取得したものは相続財産として、相続人以外の者が受取人であるときは遺贈により取得したものとみなされます。

財産分与請求権

→ 離婚歴がある場合、婚姻中に築いた財産の分前を請求する権利

身元保証債務

→ 雇用契約上の被用者の債務不履行,不法行為等によって生じる損害賠償債務を保証するもので、将来発生する可能性があるものに対する債務

扶養請求権

→ 独立して生計を立てられない者の生活を他者が援助すること

遺産分割について話し合い・遺産分割協議書の作成

実際に相続の手続きを進めるときには、遺産分割協議書が必要になります。
遺産分割協議書を一言で簡単にいうと「議事録」です。「被相続人(亡くなった人)の財産には何があり、それをどのような割合で誰に引き継がせたのか」ということを記したものです。相続により不動産を引継いだ場合には、登記変更するときにこの遺産分割協議書があればスムーズに手続きを進めることができます。また前述のように、遺言があっても「無効」とされる場合があります。このような場合も遺言ではなく、被相続人の間で決定した相続財産の分け方について記録した「遺産分割協議書」を使用します。

遺産分割協議書を作成する際、その手続き上、必ず相続人全員の印鑑証明書と実印での押印が必要になります。
戸籍謄本も印鑑証明書にも有効期限があります。通常手続きで必要な場合には「3カ月以内に取得した」という一言が記載されています。つまりこれが有効期限です。「そのうちまた提出を求められるだろう」とあまり多く取得してしまうと、有効期限切れで使えないということもあります。そのため、「有効期限は3カ月」ということを認識したうえで準備を進めることが大切です。

相続人がひとりしかいない場合は、遺産分割協議書は必要ありません。例えば「ひとりっこ」だという場合、両親のうち先に亡くなった親の相続の際には、その配偶者と子の2人が相続人となるため、実印と印鑑証明書が必要です。しかし残された親(配偶者)が亡くなった際には、ひとりっこである自分がすべての財産を引継ぐことになります。この場合、相続人がひとりしかいないケースなので、遺産分割協議書の作成は必要なく印鑑証明書も不要です。ただし、遺産分割協議書とは関係なく、相続により引き継いだ不動産や預金口座、有価証券などがある場合は名義変更が必要です。このとき、手続きの必要書類として印鑑証明書が求められます。

まとめ

実際のところ、遺言がなく遺産分割協議書の作成が必要となり、相続財産と相続人の確認に時間がかかることが多いです。遺産分割協議書を作成するには相続人の確認や財産の把握などを確実に行わなければなりません。遺産分割協議書の訂正が必要になると、相続人全員の実印が改めて必要となり、その後の相続税申告手続き(相続税申告には10か月という期限があります)や名義変更手続きに大きな影響が出てしまう場合もあります。
相続人がひとりしかいない場合を除き、遺産分割協議書は必ず作成するものです。ポイントを押さえた遺産分割協議書の作成に不安がある方は、専門家に相談することをおすすめします。

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