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相続関連用語集

相続に関連する用語集をまとめています。

あ行

遺産分割
戦前の日本には、長男が一家の財産のすべてを相続する"家督相続"という制度があり、ここでは遺産を一人で相続することから"単独相続"とも呼ばれていました。
これに対して現在では、被相続人(故人)の意思で相続人や相続分を決めることのできる"遺言相続"と、長男、次男、長女などといった出生の順番に関係なく法に定められた相続分を平等に相続することのできる"法定相続"という2つの相続方法があり、形の上では"遺言相続"が優先されることになっていますが、日本では遺言という習慣がまだ一般の人にまで浸透していないことから、実際には"法定相続"が主流となっています。
そしてこれらの相続形態において、二人以上の相続人が共同で相続し、各相続人の相続分に応じて遺産を分割することを"遺産分割"と言います。
遺留分
"遺言相続"では、基本的には被相続人(故人)の意思が優先されますが、日本では民法1028条~1044条において被相続人(故人)は特定の相続人に一定の割合額を必ず遺しておかなければならないということが定められています。
この割合額のことを"遺留分"と言い、この権利をもつ人を"遺留分権利者"と言います。
"遺留分権利者"に対する遺留分は、被相続人(故人)に配偶者も子供もなく直系尊属である親や祖父母のみが相続人となる場合には1/3、配偶者のみが相続人となる場合には1/2、直系卑属である子供のみが相続人となる場合には1/2などというように、相続のケースに応じて遺留分が定められています。
ちなみに"遺留分権利者"になることのできるのは、直系卑属と直系尊属、それに配偶者に限られていて兄弟姉妹は対象とはなっていないために被相続人(故人)に子供や孫、親、祖父母、配偶者がいない場合には、被相続人(故人)の意思で財産がすべて他人に相続されることもあります。
遺留分減殺請求
法律では配偶者と、直系尊属である親や祖父母、直系卑属である子供や孫などには一定の財産を相続する権利が認められていますが、被相続人(故人)の意思によって遺言書で贈与や遺贈が行われてその権利が侵害され、遺留分の額を下回ってしまうこともあります。
そのような場合、遺留分権利者は"遺留分減殺請求"という異議申し立ての手続きを行って遺言書の内容の効力を失効させて、贈与や遺贈された人から不足分を取り戻すことができます。
当事者同士の話し合いで解決しない場合、遺留分権利者は"遺留分減殺請求権"を使って家庭裁判所の調停手続きを利用することもできますが、遺留分の侵害を知った時点から1年、被相続人が亡くなって相続が開始された時点から10年以内に権利を行使しなければ消滅してしまいます。
延納
地価の高い都会にある山林や宅地などの不動産は、固定資産税評価額が高いために、5000万円程度のものでも数百万円の相続税がかかることがあります。
相続税は、相続開始から10ヶ月後までに現金で支払わないといけないために、手持ちの資金で必要な金額を用意できない場合、遺された家族は相続税で苦しむことになってしまいます。
けれども相続税が10万を超えているケースで、預貯金を充てたり、株式や債券といった有価証券を処分しても足りなくて納付期限までに現金で一括納付することができない場合、相続人は税務署に申請して条件を満たすと判断されれば、担保を設定することによって年賦で納付することができます。
この制度を"延納"と言い、相続税だけでなく所得税や法人税、贈与税に関しても認められています。
延納金利・利子税
税金は、期限内に申告しなかったり納めなかったりした場合にはペナルティとして"利子税"という付帯税が課せられます。
相続においても、相続人は納付期限までに相続税を納めることができない場合には、税務署に担保を提出して(延納税額が50万円未満で、延納期間が3年以下の場合には担保提供は不要)"延納申請"を行うことによって、一定の条件を満たせば分割で納付することができるようになりますが、延納期間中は、分納の期間ごとに日本銀行が定めた率に応じて"利子税"を支払わなければなりません。
これは金利の状況によって変動しますが、延納期間に応じて年利3.6~6.0%程度の利子税を支払うことにはなるので、銀行から利子税よりも安い金利で借りられるのであれば借金をしてでも一括納付した方が良いとも言えます。
居住用財産の3000万円控除の特例
マイホームを売却した時の利益が3000万円までであれば、所有期間の長短に関係なく所得税が課税されないという制度があります。
これは"居住用財産の3000万円控除の特例"と言い、この制度の適用を受けるには"自分が住んでいる家や敷地の譲渡であること"、"住んでいない家の場合は、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに譲渡していること"、"親子や夫婦への譲渡ではないこと"、"1年~2年前に譲渡して課税の特例を受けた物件でないこと"、"譲渡物件が他の課税特例の適用を受けていないこと"、"建物を取り壊して売却した場合には、取り壊した日から1年以内に譲渡契約を結び、その日までに貸駐車場などとして使用していないこと"などといった条件を満たす必要があります。
そして、譲渡所得の内訳書や、不動産の売買契約書の写し、といった必要書類を添付して確定申告を行う必要があります。
居住無制限納税義務者
相続税の納税義務者は、どこの国に居住しているかなどによって"居住無制限納税義務者"、"非居住無制限納税義務者"、"制限納税義務者"、"特定納税義務者"と大きく4つに分類され、課税される財産の範囲が異なっています。
"居住無制限納税義務者"とは、財産を相続した時点で日本国内に住所がある人のことを言い、相続や遺贈によって得た財産のすべてに対して相続税が課税されます。
納税者が"居住無制限納税義務者"である場合は、被相続人(故人)の居住場所が国外で国外の財産を取得した場合でも、すべてに日本の相続税が課税されることになります。
ちなみに、財産の相続を開始した時の国籍や相続開始前5年以内の住所は問われることはありません。
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か行

基礎控除
相続税は相続財産が一定額を超えることによってかかるもので、一定額以内であればかかりません。
これを"基礎控除"といい、≪1000万円×法定相続人の数+5000万円≫で計算されます。
この計算式からも分かるように5000万円は無条件で引かれ、これに法定相続人1人当たり1000万円引かれることになるので、たとえば夫が亡くなって妻と2人の子供とが相続する場合には≪1000万円×3人+5000万円=8000万円≫と計算され、夫の遺した財産から借金や葬儀の費用などを差し引いた額が8000万円を超える場合には相続税が課税されることになりますが、8000万円以内であれば非課税となります。
相続税の控除には、"基礎控除"の他にも妻や夫が相続する場合の"配偶者控除"、未成年が相続する場合の"未成年者控除"、障害者が相続する場合の"障害者控除"、10年以内に2回以上の相続があった場合に適用される"相次相続控除"などがあります。
寄与分
長期間にわたって被相続人(故人)の介護をするなど、特別な貢献(寄与)をしてきた相続人が「何もしていない他の相続人よりも多く、被相続人の財産を相続できてもいいのではないか」と思うのはごく自然な感情ですね。
このような精神的な面を考慮して相続人間の不公平を解消するために、昭和55年には寄与分制度というものが導入され、遺産分割において被相続人に対する貢献度の高い相続人が、法定相続分を超える遺産を相続することを主張する権利が認められるようになりました。
この法定相続分を超える+α部分を"寄与分"と言い、相続人同士で話し合って決めることになっていますが、協議が整わない場合には家庭裁判所に調停や審判の申し立てをして額を決めてもらうこともできます。
ただし寄与分を認められるのは相続人のみで、内縁の妻や養子、相続人の配偶者などはどんなに貢献していたとしても寄与分は認められません。
限定承認
相続においては、自分が相続人であるということを知った日から3カ月以内に"限定承認"か相続放棄を申し出なかった場合には、単純承認をして被相続人の権利義務をすべて相続することを承認したとみなされます。
けれども被相続人が生前もっていたのが不動産や預貯金といったプラスの財産よりも、借金などのマイナスの財産が多かった場合、相続人は相続によってその後の人生が借金まみれの苦しいものになってしまいます。
このような最悪のケースを避けるために民法では、すべてを相続する単純承認のほかに"相続放棄"と"限定承認"という方法を選択することが認められています。
"限定承認"というのは、被相続人が遺したプラスの財産からマイナスの財産を差し引いてプラスの財産が残ればそれを相続し、マイナスの財産の方が多くなるようであれば相続をしないという制度で、相続人が被相続人(故人)の負債を相続したくないときによく使われます。
検認
被相続人が亡くなってから、誰かに遺言書を保管してもらっていることが分かったり、あるいは本人の書斎などで見つかった場合には、それを一部の相続人が勝手に開封して書いてある内容を見ることはできません。
このような場合、相続人は遺言者である被相続人(故人)の最後の住所地を管轄している家庭裁判所に遺言書を提出して、被相続人本人が自分の意思で作成したものであるということ、さらに法律的に問題がないかを確認をしてもらわなければなりません。
この手続きを"検認"と言い、家庭裁判所という公的な場で全相続人の立ち会いのもとに遺言書を開封することによって、偽造されたり書きかえられたりするのを防止することができます。
ただし、遺言者が二人以上の証人の立ち会いのもとで口述した内容を公証人が筆記して作成する"公正証書遺言"の場合には、検認なしで相続手続きを行うことができます。
公証人
遺言書や金銭の貸借、土地建物の賃貸借に関する書類、離婚にともなう慰謝料や養育費の支払いに関する書類など一般に金銭の支払いを目的とする債務に対しては、"公証役場"において"公正証書"を作成しておいた方が良いと言われています。
この手続きを行うことによって、金銭の支払いを履行しない相手に対しては、裁判という手段を経なくても強制執行することができるためにその人の預貯金や家財、給料などを差し押さえて換金することができます。
"公証人"とは、このような仕事をする公証役場で執務をしている公務員で、裁判官や検察官、法務局長、弁護士などを長く務めてきた法律の実務経験豊かな人達の中から法務大臣に任命された人のことを言い、全国には約500人いると言われています。
広大地の評価
被相続人(故人)から土地を相続すると相続税が課税されますが、この税金の額は土地の評価額によって大きく変わってきます。
ところで、宅地としての標準的な面積を著しく上回っている宅地は、"広大地"と言われています。
これは都市圏であれば500㎡以上、その他の地域であれば1000㎡以上あることが条件となっていて、都市計画法での開発を行う際に道路などが必要となる土地が対象となっています。
そして土地の評価というのは30坪、60坪などというように、その地域での標準的な土地の面積を前提として1㎡あたりの評価額(:路線価)が決められていますが、相続する土地に対して"広大地の評価"を利用することができると、相続税がかなり安くなります。
広大な土地を持っている人が実際に売却しようとした場合、道路を通して標準的な面積に分割しなければ売却できませんが、道路の部分は価値のないものとして売却されることから、この制度によって納税者への過度の負担を減らすことを目的に実施されるようになりました。
固定資産税の小規模住宅用地の特例
土地や家屋、さらには事業経営のために必要な構築物や機械、器具といった償却資産を所有している人に毎年課税される固定資産税は、その固定資産評価額に応じて税額が決められていて、1.4%というのが標準となっています。
ただし、住宅用地はその面積によって小規模住宅用地と一般住宅用地とに分けられていて、≪住宅用地で200㎡以下の小規模宅地の固定資産税評価額は1/6に≫、≪住宅用地で200㎡を超える部分の固定資産税評価額は1/3に≫というように、小規模住宅用地に対しては軽減措置がとられています。
これを"固定資産税の小規模住宅用地の特例"と言い、"1戸につき200㎡"ですのでその土地に建っている住宅が1戸であれば1/3に、さらに分割して1戸当たりの用地が200㎡以下になるアパートやマンションの場合には、課税対象額を1/6にすることができます。
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さ行

財産評価基本通達
被相続人(故人)から金銭を相続する場合には、相続した額そのものが財産の価額ということになりますが、土地や建物、株式などといった資産を相続した場合にはその価額がいくらになるのかはっきりと分からないために課税額を知ることができません。
そこで国税庁は土地や建物、株式といったさまざまな財産に関して納税者が相続税を割り出す際の基準とし、さらにできるだけ簡単に、的確に申告することができるような評価方法を定めて公表しています。
これを"財産評価基本通達"と言い、相続財産の評価額は基本的には相続開始時の時価とされていますが、実際にはこの通達によって定められていて、納税者は国税庁のホームページで確認することができるようになっています。
準確定申告
所得税というのは、納税者が毎年1月1日から12月31日までに得た所得を対象に算出されて課税され、翌年の2月16日から3月15日の間に税務署に申告をして納税するというしくみになっています。
けれども納税者がその年の確定申告を申告期間に終えることなく死亡した場合には、相続人は1月1日から死亡した日までに被相続人が得た所得金額から税額を計算して、相続の開始があることを知った翌日から4カ月以内に申告をして納税を完了させなければなりません。
これを"準確定申告"と言い、相続人が2人以上いる場合は、準確定申告書に各相続人の住所、氏名、被相続人(故人)との続柄を記載した書類を添付して各相続人が連署によって準確定申告書を作成し、被相続人の死亡当時の住所を管轄する税務署に提出します。
死亡退職金の非課税枠
日本には、企業にある一定期間以上勤めた人には退職時に退職金を支給するという慣習がありますが、中には退職金をもらう前に亡くなる人もいて、このような場合には被相続人(故人)に支給されるはずの退職金や功労金などといった手当が遺族に"死亡退職金"として支給されます。
そして被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものに関しては、相続財産とみなされて相続税の対象となります。
けれども遺族の生活を守るという目的から、この"死亡退職金"には非課税枠が設定されていて、取得した退職手当金などが≪500万円×法定相続人の数≫によって計算された非課税限度額以下のものには課税されません。
ちなみに"法定相続人の数"というのは、相続放棄をした人がいたとしても放棄がなかったものとして数えられます。
自筆証書遺言
遺言の方式には "普通方式"と、特殊な状況において作成される"特別方式"というのがあり、殆どの場合は"普通方式"が使われます。
この"普通方式"の中で最も一般的なのが"自筆証書遺言"で、費用もかからず、いつでも手軽に作成したり変更したりすることができて、その存在や内容を秘密にできることから数多く利用されています。
とはいえ、代筆やパソコン、テープレコーダーによるものはだめで、全文が遺言者本人の自筆でなければなりませんし、内容に不明確な箇所があったり、法律で定められたとおりに作成されていないと遺言書として認められず、無効になってしまうこともあるので作成上のポイントを十分に理解したうえで作成することが大切です。
取得費加算
土地や建物を売った際には、その譲渡益に対して税金がかかりますが、これは相続によって取得した不動産を売却した際も同じであるために相続人は相続税と譲渡税の両方を納めなければなりません。
このような場合の納税者の負担を考慮して、相続税を納めるために別の土地などを売った場合には譲渡税を安くすることができる相続税の"取得費加算"という特例があります。
これは、相続によって取得した土地などを相続税の申告の期限の翌日から3年以内に譲渡した場合には、≪譲渡損益=総収入額-(取得費+譲渡費用+土地の相続において納めた相続税額≫というように、土地を相続した際に納めた相続税を加算して譲渡損益を計算し、譲渡税を減額することができるというものです。
小規模宅地の特例
"小規模宅地の特例"とは被相続人(故人)等の自宅の敷地や事業用の敷地で、通常どおりに相続税を課すことで自宅を失ったり事業を継続することが困難になる恐れのあるものを対象にした特例で、一定の要件を満たせば相続税においてかなりの減額が認められています。
被相続人の自宅の敷地に対しては240㎡まで80%減額されることから、たとえば敷地面積が250㎡で1㎡40万円の場合、土地の価額は≪20万円×250㎡=5000万円≫となりますが、80%の減額分を計算すると≪20万円×240㎡×80%=3840万円≫となり、相続税の対象となる自宅の敷地の価額は≪5000万円-3840万円=1160万円≫となります。
価額が5000万円の敷地が、1160万円の敷地として扱われることになり、相続税はかなり減額されることになります。
制限納税義務者
"制限納税義務者"とは相続や遺贈によって財産を取得した時点で、日本国内に住所がない人のことを言います。
"居住無制限納税義務者"や"非居住無制限納税義務者"の場合、取得した財産が国内のものであっても海外のものであってもすべてに対して相続税を払わなければなりませんが、"制限納税義務者"は国内の財産に関してのみ課税されます。
制限納税者が財産を相続する際には、たとえば不動産の場合はその所在地が、預貯金の場合には預け先の金融機関の所在地が、株式の場合には発行している法人の本社の所在地が課税の判断基準となっていて、その財産が相続時に日本国内にあるものかどうかが重要となります。
また、控除される債務も国内の財産にかかわるものだけに限定され、被相続人(故人)の葬儀費用などを負担したとしても、それらは控除の対象とはなりません。
税務調査
税務署の人事異動が終わって9月や10月になると、法人、個人にかかわらずあちこちで納税者に対する税務調査が行われ始めます。
"税務調査"とは税務署員が実際に企業に行って、申告が適正かどうかをチェックするもので、これには"任意調査"と"強制調査"とがありますが、その殆どは企業の同意と協力とを前提に行われる"任意調査"で、調査に携わる税務署員には質問検査権が認められています。
法人に対する税務調査の周期は一般に3~5年と言われていますが、毎年定期的に行われる企業もあれば、中には事前連絡なしで抜き打ち調査が行われたり、逆に開業以来1度も税務調査に入られたことがないというところもあります。
また、税務署では対象をいくつかに分類して調査を行う時期を決めているようですが、特に要注意とされたグループから提出された申告書などは入念に分析され、不正が行われていると思われるものから優先的に調査しているようです。
調査を実施した先の不正発覚の割合が高いのが現状のようで、結果次第では多額の追徴金を支払わなければならないことから、"税務調査"に対する精神的負担は想像以上に大きいと言われます。
生命保険の非課税
死亡した被相続人(故人)の生命保険金を相続人が受け取った場合、被相続人が保険料を支払った部分に対する保険金は、相続部分とみなされて相続税が課せられます。
けれどもこれには課税されない非課税枠というのがあり、法定相続人であれば無条件で1人当たり500万円の非課税枠を使うことができます。
≪非課税額=500万円×法定相続人の数≫で計算されることから、たとえば法定相続人が5人いれば≪500万円×5人=2500万円≫ということで、2500万円まで相続税がかからないことになります。
また"法定相続人の数"に関しては、相続の放棄があったとしてもなかったものとみなされて数に入れます。
相続税の改正によって、今後は非課税枠が縮小される可能性が高いようです。
相続時精算課税制度
本来ならば相続税がかかるはずの財産を被相続人の生前に贈与された場合、相続税はかからないことになります。
けれどもこれによって相続税を逃れるために贈与が行われるのを防止するために、贈与税は相続税よりも額が高くなっています。
ちなみに贈与税の基礎控除額は、1年間110万円で≪贈与税=(贈与によって取得した財産の課税価格-基礎控除額)×税率≫から算出されます。
そこで、高い贈与税という壁を取り払って贈与をスムーズにできるようにし、社会全体の消費をより拡大させるために"相続時精算課税"という制度がつくられました。
この制度が適用されると、生前に贈与が行われた場合2500万円までの財産に関しては贈与税がかからないことになり、その代わりに相続時には贈与された財産と相続された財産を合算したものに対して相続税がかかるようになります。
相続放棄
相続には、"単純承認"、"限定承認"、"相続放棄"という3つの方法があります。
相続する財産には不動産や預貯金といったプラスのものだけでなく、負債などのマイナスの財産もあります。
そしてプラスの財産の方がマイナスの財産よりも明らかに多い場合は、単純承認という形ですべてを相続しても問題はないのですが、どの程度の負債があるのかはっきりしていない場合には、結局相続人が自分の財産を崩して弁済を行わなければならないということも考えられます。
そのような場合を考慮して作られたのが"相続放棄"という方法で、相続人は相続が開始されたことを知った日から3カ月以内に申請することによって、相続を放棄して一切の権利義務を承継しないという立場をとることができるようになります。
贈与税
"贈与税"というのは、個人から土地や建物、金銭、宝石などを贈与された際に課税される国税のことを言いこれには生前贈与を行うことによって相続税を回避しようとするのを防止するという目的もあって、相続税よりも税率は高額です。
こうして"贈与は損"というイメージを国民に浸透させることによって、国は財産の動きが把握しやすい相続という形で、確実に税金を徴収することができるようにしているとも言われています。
贈与税には"基礎控除110万円"があり、1月1日から12月31日までの1年間に贈与された財産の合計額から基礎控除分110万円を差し引いた残額に税率をかけて税額が決められますので、贈与を受けた財産の合計額が年間で110万円以上の場合には贈与税の申告をする必要があります。
相続税還付
被相続人(故人)が亡くなって最長5年10カ月以内であれば、相続税は一旦納めたものでも、財産の評価を見直して払い過ぎたことが分かれば、かなりの高い確率で戻してもらうことができます。
これには、納税者が税務署に行って"更正"の請求をする必要があります。
まず"更正の請求"というのは、被相続人が亡くなって5年10カ月以内に提出するもので、3カ月以内に税務署からの返答がありますが、還付請求が認められなかったとしても異議申し立てを行って国税不服審査庁という機関に審査請求することができます。
底地
借主が地主から土地を借りて、そこに自分の所有する建物を建てたりして使用する場合には、借主にはその土地に対して"借地権"という権利があります。
これは借地代を支払う義務はあるけれども、地主に断ることなくこの土地を自由に使うことができるというもので、借主はこの権利を買うことになりますが土地に対する固定資産税は地主の負担になります。
この土地を所有者である地主の立場から見た場合には、地主にはその貸している土地に対する"所有権"があります。
これを"底地"と言い、両者の権利を比較した場合借主の借地権は地主の所有権というものの上に成り立っていて、所有権の方が基本的なものであるという意味からこのような名前がつけられたと言われています。
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た行

代襲相続
"代襲相続"とは本来の相続人に代わって相続を受けることを言い、代襲相続する人を"代襲者"と言います。
"代襲相続"が行われるのは、被相続人が亡くなるまえに相続人が亡くなってしまった時、つまり親よりも子供のほうが先に亡くなってしまった時や、相続人が相続という手段を用いて不正な行為をし、不正な利益を得ようとして相続の資格をはく奪される"相続欠格"という処分を受けた時、被相続人の意思によって相続権を奪われる"相続廃除"を受けた時で、相続人の子供や孫、ひ孫などの"直系卑属"と、被相続人の兄弟姉妹の子供である甥や姪に代襲者となる資格が生じます。
ただし、相続人が相続放棄によって相続権をなくした場合には、代襲相続を行うことはできません。
また被相続人の親や祖父母といった直系尊属は、代襲者となることはできません。
代償分割
被相続人の財産を相続する権利をもつ人が何人かいて、共同して財産を相続することを共同相続と言いますが、共同相続において被相続人(故人)の財産は、遺言書があればそれに記載されている分割方法が最優先され、遺言書がない場合や遺言書に記載のない財産がある場合には、相続人全員が集まって遺産分割協議が行われます。
そして遺産分割には、それぞれの財産を誰が相続するかを決める"現物分割"、相続財産を換金して平等に分配する"換価分割"、そして特定の相続人が財産を相続する代わりに他の相続人に相続分に見合う金銭などを渡す"代償分割"という3つの方法があります。
"代償分割"は、たとえば事業を引き継ぐようなケースで財産を細分化することが難しい場合に使われます。
嫡出子
法律における子供の区分には、"嫡出子"と"非嫡出子"というのがあります。
"嫡出子(ちゃくしゅつし)"とは、役所に婚姻届を提出して法律上婚姻関係にある父母の間に生まれた子供のことを言い、"非嫡出子"とは法律上婚姻関係にない父母の間に生まれた子供のことを言います。
そして"嫡出子"とは、妻が婚姻後に妊娠して生んだり、妻が婚姻前に妊娠してその後に婚姻して生んだ子供だけでなく、妻が婚姻後に妊娠してその後離婚や死別によって婚姻が解消されてから生まれたり、妻が婚姻前に妊娠して一旦は婚姻したのに生まれる前に離婚したり死別したという場合にも子供は嫡出子とみなされます。
これらの嫡出子はいずれも、"生来の嫡出子"とも言われ、もともと非嫡出子であった子供が父母の結婚や認知によって嫡出子になった"準正による嫡出子"と区別されています。
特別受益
2人以上の相続人が共同で相続する共同相続の場合には、特定の相続人だけが被相続人(故人)から生前に結婚資金や学費、事業資金として金銭を贈与されたり、遺言で遺贈を受けていることがあります。
このように被相続人から特別に財産をもらうことを"特別受益"と言い、特別受益を受けている相続人を"特別受益者"と言います。
相続人の間で不公平が生じないようにするために、特別受益分は被相続人から財産を先にもらっているという前提で、まず相続が開始された時点の財産に特別受益分の財産の価額をプラスして全財産とし、これを法定相続などの規定に従って計算をしてそれぞれの相続分を割り出します。
そして、特別受益者は自分の相続分から特別受益分を差し引いた額を相続することになります。
特別養子
養子縁組の制度には、"普通養子縁組"と"特別養子縁組"とがあります。
"普通養子縁組"というのは、「子供が欲しい」という養親と「子供を育ててもらいたい」という実親の合意の上に成り立っているもので、子供には双方の親の財産の相続権や扶養義務が残り、二重の親子関係が築かれることになります。
一方"特別養子縁組"は、子供の権利を守り、健やかに育てるという目的から昭和63年に設けられたもので、実の親との親子関係を断絶して法律上も養親が実親と同様の親子関係を築くことができます。
この制度の適用を受けるには子供の年齢が6歳未満で、養親は父母のどちらかが25歳以上でなければなりませんが、これらの条件をクリアして一旦特別養子縁組が成立すると戸籍にも親子と記載されます。
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な行

認知
民法には"婚姻中に生まれた子供は夫の子供とみなす"とあることから、婚姻関係にある男女の間に生まれた子供の場合、出生届けを出すことで親子関係は成立することになります。
けれども婚姻関係にない男女の間に生まれた子供の場合は、主に父親が自分の子供であると認める"認知"を行わなければ戸籍の父親欄は空白のままで、子供には父親がいないことになります。
民法では、"認知とは父親または母親が自分の子供であると認めること......"とありますが、母親の場合には特に認知という手段を用いなくても出産と同時に親子関係は疑う余地のないものとなることから、認知という手段は主に父子関係を成立させるために使われます。
そして父親が自分の意思で自分の子供であると認めるのを"任意認知"と言い、任意認知が不可能な場合に子供の側が裁判によって父親に自分の子供であると認めさせるのを"強制認知"と言います。
農地の特例猶予制度
相続人が農業を営んでいた被相続人(故人)から特例の適用を受けた農業用地を相続し、さらにそこで引き続き農業を営む場合には、農地に対する相続税を全額または一部猶予してもらうことができます。
これを"農地の特例猶予制度"と言い、目的は農業経営を継続させるための制度ですので、譲渡によって農地以外に転用したり、農業経営をやめたりした場合には利子税を付けて相続税を納付しなければなりませんが、農業相続人が死亡したり、市街化区域内の対象農地で20年間農業経営を持続させたり、農業相続人が農地を生前一括贈与するなど一定の要件を満たす場合には、猶予を受けた相続税は免除されます。
(生前一括贈与の場合、農業相続人が特例猶予を受けた相続税は免除されますが、同時に贈与された農業後継者に贈与税の納税猶予が開始されます。)
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は行

配偶者控除
相続税には、被相続人(故人)の配偶者が遺産を相続した際に特別に認められている"配偶者控除" というのがあります。
この制度は、配偶者の老後の生活を守ったり、相続した配偶者が相続後間もなく死亡して同じ財産に対して短期間の間に再び相続税がかかってしまうというのを防ぐ目的があるもので、被相続人(故人)の配偶者が実際に取得した額が法定相続分内であれば税金はかかりませんし、たとえ超えていたとしても1億6千万円までは税金がかからないことになっています。
ただし、この控除は婚姻届を提出して法的に夫婦として認められている配偶者を対象としたもので、内縁関係にある妻や愛人には適用されませんし、たとえ正式な配偶者であっても相続税の申告期限までに遺産分割協議がまとまらずに正式な相続が行われていない場合には利用することができません。
廃除
たとえば、相続人の1人が被相続人に対して日常的に暴力をふるうといった虐待を加えたりしていた場合、被相続人は家庭裁判所に"推定相続人廃除調停申立て"を行ってその人の相続権を喪失させ廃除することができます。
虐待の他にも、被相続人に対して重大な侮辱をしたり、財産を勝手に処分したり、強盗や殺人といった重い犯罪歴があったり、長年にわたって不貞を行ったり、多額の借金をするなどして家庭を顧みなかった場合にもこの制度を利用することができます。
また、廃除の対象となるのはあくまでも配偶者や子供、父母などといった遺留分が認められる法定相続人で、兄弟姉妹の場合には被相続人が遺言書を利用して財産を相続させないようにできることから相続廃除の対象にはなりません。
配当還元方式
たとえば自社の株式のように、全国の各証券取引所に上場されている上場株式や登録銘柄以外といった取引相場のない株式は、まず株式を発行した会社を売上高や従業員数、総資産価額などによって"大会社"、"中会社"、"小会社"に分類されて、その規模から評価が行われます。
このような株式を被相続人から相続した場合には、同族株主等は"原則的評価方式"という方法で、同族株主以外であれば規模に関係なくすべて"配当還元方式(特例的評価方式)"という方法で評価されます。
一般に配当金の利率は会社によって異なりますが、"配当還元方式"では、その株式の過去2年間の配当金額を10%の利率で還元して株式の価額を求めるもので、言い換えれば年1割配当を行っている企業を基準として株価が算出されます。
非居住無制限納税義務者
"非居住無制限納税義務者"とは、相続や遺贈で財産を得た人で取得した時点で日本国内に住所はないけれども、財産を取得したときに日本国籍があったり、被相続人(故人)あるいは財産をもらった人が、被相続人の死亡する前の5年以内に日本に住所があったという人のことを言います。
"非居住無制限納税義務者"も、財産の取得時に日本に住所があった"居住無制限納税義務者"と同様に、取得したのが国内財産であっても国外財産であってもすべてに相続税が課税されます。
全世界の財産に関して日本の相続税が課税される"居住無制限納税義務者"と"非居住無制限納税義務者"とは、ひっくるめて"無制限納税義務者"と呼ばれ、国内財産を相続した時だけに日本の相続税が課税される"制限納税義務者"と区分けされています。
卑属
"血族"には"直系血族"と"傍系血族"とがあり、"直系血族"はさらに"直系尊属"と"直系卑属"とに分類されます。
"尊属"とは親族関係において、ある人を基準にした場合に、その人より前の世代にくる血族のことを言い、"卑属"とは親族関係において、ある人を基準にした場合に、その人よりあとの世代にくる血族のことを言います。
そして、"直系尊属"がある人を基準に人と人とが親子関係で続いている父母、祖父母、曾祖父母を言うのに対し、"直系卑属"というのは、ある人を基準に人と人とが親子関係で続いている子や孫、曾孫などを言います。
ちなみに、血筋が直系から枝分かれした伯父や叔母は"傍系尊属"、甥や姪は"傍系卑属"と呼ばれます。
被相続人
相続には相続する人と、その人が継承する財産や権利、義務などを相続が発生するまえに所有していた人とがいます。
そして、前者を"相続人"と言い、後者を"被相続人"と言います。
遺産は、もともとは"被相続人"のものであることから、相続においては被相続人の意思が尊重されて"遺言書"は大きな力をもつようになります。
"被相続人"が遺言書を残した場合、原則として遺産は被相続人の意思に従って分割されますが、遺言書を残していない場合には民法の規定によって配偶者、直系卑属である子供、直系尊属である父母、傍系血族である兄弟姉妹が法定相続人に決まり、分割方法はこの法定相続人が集まって行う遺産分割協議で決められることになります。
非嫡出子
"非嫡出子"とは法律上の結婚をしていない男女から生まれた子供のことを言い、かつては婚外子、庶子などと呼ばれていたこともありました。
法律婚をしている夫婦から生まれた"嫡出子"は生まれてから出生届が提出されると、戸籍にはその子供の父親と母親の欄にはそれぞれの氏名が記載されますが、法律上の婚姻を行っていない夫婦から生まれた非嫡出子の場合には、母親が戸籍の筆頭者となってその中に子供の名前が載り、父親の欄は空欄になります。
また嫡出子の場合、戸籍には"長男、次男、長女、次女"などと記載されますが、非嫡出子の場合は"男、男、女、女"というように表現方法が嫡出子の場合とは異なります。
そして、母親が相手の男性と結婚したり、子供を認知してもらうことができたりすれば親子関係が生じて嫡出子となることができますが、非嫡出子のままだとたとえば父親である男性が亡くなって相続が発生した場合でも、非嫡出子は嫡出子の1/2しか相続することができません。
表見相続人
法律上でも相続が認められている本当の相続人のことを"真正相続人"と言うのに対して、実際には相続権をもっていないのに戸籍や不動産登記などを見る限りでは表向きちゃんとした相続人であるように見える人のことを"表見相続人(ひょうけんそうぞくにん)"言います。
真正相続人は、このように相続人であることを装っていたり、相続放棄をしたのに相続権があると主張したり、また、相続欠格者のように不正な行為によって不正に遺産を得ようとした表見相続人が被相続人の遺産を取得した場合には、"相続回復請求権"という特別な権利を行使して遺産を取り戻すことができます。
ただし期限があって、その侵害を知ってから5年を過ぎると時効が成立して相続回復請求権を行使できなくなってしまいます。
普通失踪
家族が蒸発したり家出して消息が分からない状態が長く続くと、相続問題などさまざまな支障が起こってきますが、このような状態を解決するために"失踪宣言"という制度が設けられていて、失踪宣言の申し立てをすることによって消息不明になった家族を法律上死亡したものとすることが可能になります。
失踪には"危難失踪" と"普通失踪"という2つがあり、"危難失踪"が船や飛行機の事故、地震、洪水などの災害によるものを言うのに対して、"普通失踪"とは蒸発や家出によって消息不明になることを言います。
そして"危難失踪"の場合には事故や災害が発生してから1年以上経過し、また"普通失踪"の場合は、消息不明になって7年以上経過していれば、家庭裁判所に失踪宣言の審判申立を行うことができ、確定して失踪届を市区町村に10日以内に提出すれば法律上死亡したものとみなされます。
物納
国税の1つである相続税は金銭で納付するということが原則となっていますが、金銭で納付することが困難な場合には、一定の要件を満たせば金銭の代わりに不動産や有価証券などの物で納めることが可能になります。
物納の許可を得るには、物納申請書に必要事項を記入して相続税の申告期限までに税務署に提出する必要があります。
提出された申請書は、税務署と国税局の調査を受け、申請から3カ月以内に申請された物納財産のそれぞれに関して、許可されたかどうかの報告が税務署からあります。
また物納には"撤回制度"というのもあり、申請した不動産が売却できて物納の申請を取り消したい場合には、物納許可が下りて1年以内であれば金銭による納付への変更を認めてもらうことができます。
物納可能資産
相続税を物で納めることのできる"物納"の対象となっているのは、その相続で取得した日本国内にある財産で、第1順位に"国債および地方債"、それがない場合には第2順位として"不動産および船舶"、第3順位として"社債、株式および投資信託"、第4順位は"動産"で、上位のものがない場合に初めて次の順のもので納めることが認められるというしくみになっています。
たとえば不動産に関しては"担保権の設定がされていない不動産であること"や、"所有権の帰属がはっきりとしているものであること"、"土地の場合は境界が明らかであること"などさらに細かい制約があり、物納の許可を得るにはこれらの提示されている要件をすべて満たしていることが条件となっています。
分割協議書
遺産相続は、遺言書があるかないかで大きく変わってきます。
まず遺言書がある場合には、それが形式通りに作成されて法的効力が認められれば原則として遺言書を作成した被相続人(故人)の意思通りに遺産分割が行われます。
ただし、民法によって保障されている法定相続人の相続割合(遺留分)が、遺言書によって侵害されている場合には、相続人は自分の権利を主張する申立てを行うことができます。
次に遺言書がない場合には、それぞれの相続人はプラスとマイナスのすべての財産を相続する"単純承認"、プラスの財産の範囲内で相続する"限定承認"、プラスとマイナスのどちらも相続しない"相続放棄"のいずれかを選択し、その後遺産分割協議を行って"分割協議書"を作成します。
傍系
"直系"が、曾祖父母から祖父母、父母、子、孫、曾孫というように血族関係において親子という関係が繰り返されて縦につながっているのに対して、"傍系"とはたとえば自分にとっての叔父叔母、甥姪のように直系から枝分かれしてできた系統のことを言います。
また民法の親族に関する条文には、父母、祖父母などといった自分より世代が上の親族を表す"尊属"という言葉や、子、孫、甥、姪などといった自分より世代が下の親族を表す"卑属"、血のつながりがあることを表す"血族"、結婚した場合の配偶者の父母や兄弟姉妹を表す"姻族"という言葉が出てきますが、これらにもそれぞれ直系のものと傍系のものとがあります。
たとえば兄弟姉妹は、自分にとって父母を共同始祖とした"傍系血族"であり、自分にとって配偶者の兄弟姉妹や叔父叔母、甥姪などは"傍系姻族"になります。
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未成年者控除
遺産の相続人が未成年者の場合、成人するまでにまだ養育費や教育費などが必要であることから、"日本国内に居住していること"、"被相続人の法定相続人であること"、"20歳未満の未成年であること"という3つの要件を満たせば、相続税の"未成年者控除"を受けることができます。
これは1年につき6万円として、未成年が20歳に達するまでの年数分ほど控除されるというもので、たとえば相続開始当時15歳の子供であれば20歳に達するまで5年あるので≪6万円×5年≫となり、30万円の未成年者控除を受けることができます。
これは被相続人の子供が未成年の養子であったり、被相続人の子供が既に死亡してその代襲相続人である孫が未成年の場合にも適用されます。
みなし相続財産
たとえば被相続人の死亡によって指定されていた受取人が"死亡保険金"を取得した場合、その保険料の全部あるいは一部を被相続人が負担していたものに関しては、相続税の課税対象となります。
これは実際には被相続人の財産ではありませんが、相続税上は相続財産とみなされていることから"みなし相続財産"と呼ばれます。
"みなし相続財産"として扱われるものには他にも、被相続人が死亡する前の3年間に贈与された財産や、被相続人の死亡退職金、相続人に対して支払われた弔慰金や葬儀料などがあり、これらはいずれも相続税の納税を逃れようとする行為を防止するための規定となっています。
(ただし、死亡保険金や死亡退職金であっても≪500万円×法定相続人の数≫で算出される額までは相続税がかかりません。)
名義預金
子供の知らないうちに、親が子供名義の預金通帳を作ってお金を預けているというのをよく聞くことがありますが、このような預金のことを"名義預金"と言います。
この場合、子供はその存在を知らないことから民法上の贈与の契約は行われていないとみなされて相続税が課税されることになります。
税務署の調査では、"名義人に相応の所得があるか"、"その預金の管理や運用を名義人本人が行っているか"、"その預金口座を開設する際に使われている届出印は名義人のものであるか"、"名義人は被相続人からその預金をもらったということを知っているのか"、"贈与税の申告をしているのか"などという点がチェックされて、名義預金か贈与済の預金かの判断がなされます。
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ら行

暦年贈与
被相続人が亡くなってからその遺産を継承することを"相続"と言い、贈与者が生きているうちに特定の人に自分の財産を無償で与えることを"贈与"と言います。
そして贈与には"暦年贈与"と"相続時精算課税贈与"の2つがあります。
"暦年贈与"とは1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与の合計金額が110万円以下であれば贈与税の申告が不要というもので、110万円を超えた場合には合計金額から基礎控除額の110万円を差し引いた額に対して贈与税が課せられることになります。
そこで110万円の控除を利用して数年にわたって贈与を行うことによって納税額を節約することができますが、規則的に連年贈与を行うと税務署に認められないこともあるので、贈与の都度贈与契約書を作成したり、110万円を少しだけ超える額で贈与をして贈与税を納付し証拠を残したり、時期や金額を毎年変えて贈与するなど、基礎控除を上手に利用するにはある程度の知識が必要だと言われます。
路線価
"路線価"とは1月1日時点での宅地1㎡当たりの土地評価額のことで、これには、"相続税路線価"といって相続税や贈与税の算定基準とされるものと、固定資産税や不動産取得税などの課税の際の算定基準とされる"固定資産税路線価"とがあり、"相続税路線価"は毎年7月~8月に国税庁によって新聞や国税庁、税務署のホームページなどに公表され、"固定資産税路線価"は市町村によって公表されています。
"固定資産税路線価"が、国土交通省が公示して土地取引の基準となっている地価公示価格の7割程度に評価されているのに対し、"相続税路線価"は8割程度に評価されているようですが、地価が大きく値上がりした時でも税負担が上がり過ぎないように調整するためのものでもあるようです。
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